HowTo

2014年2月17日 (月)

How to make G.K.(16)

「HowTo」カテゴリでキットを作る16回目、「3.表面処理 (5)微細気泡埋め」です。

前回、サフを吹いたことで見えてきたパーティングラインや微細気泡を修正しましょう。
Howto_15_3 基本的には12回目「3.表面処理 (1)パーティングラインの処理」、13回目「3.表面処理 (2)気泡埋め」と同じ方法で構いません。
ただ、この段階ならではのやり方もありますので、そちらをご紹介。

◆溶きパテの活用
小さな気泡、ちょっとしたパーティングラインやキズをいちいちモリモリで埋めるのも大変です。
そこで、溶きパテを塗ってヤスるという方法を使います。
Howto_16_1 筆で溶きパテを塗り、下の気泡が顔を出す手前でヤスるのを止めます。この場合は600番以上の細かい紙ヤスリでピンポイントにヤスります。
Howto_16_3 この加減が微妙で、ちょっとヤスり過ぎるとすぐに下の気泡が顔を出してしまいます。(気泡の中を埋めていないので仕方ないです。)
溶きパテを塗った上からサフを吹いておくと、下の気泡が顔を出しにくくなります。仕上げに近い時ほどこの方法が良いと思います。
Howto_16_4

◆発泡した微細気泡の処理
さて、13回目の時に先送りした、レジンが発泡した微細気泡も処理しましょう。
ここまで処理してきたのは、型の中に空気が残ってしまった気泡です。大きめのものがポコッと単独、または数個できいていますが、比較的対処しやすい方でした。
しかし、これから相手にしようという微細気泡は、キットの状態によっては大変です。レジンキャストが炭酸のように発泡して固まったものなので、針の先ほどの気泡がみっしり。表面の気泡を埋めてヤスリで整えていると1層下の気泡が顔を出す...という賽の河原状態です。初めてガレージキットを作る前は「色塗りが大変そう」と心配する人が多いですが、その前にここで挫折する人も多いようですよ。

今回のキットには残念ながら(?)微細気泡がなかったので、以前作ったキットで説明しましょう。
Howto_16_5 写真の左が微細気泡の例です。
通常の気泡のように一つずつ穴を広げてパテで埋めて...と地道に処理をしても良いですが、結果的に右のネコのような状態になります。もう、半分くらいは元のラインがなくなってますね。(^^;) ここまで来るには絶望的に大変でしたよ。

で、手っ取り早くやるならヤスリと瞬間接着剤を使います。
パーツの表面を400番くらいのヤスリで粉だらけにしておきます。この粉がついている状態で瞬着を表面にペタペタと付けていきます。すると、微細気泡に粉と瞬着が良い感じに入り込みます。その後、表面の瞬着をヤスリで削れば綺麗に仕上がります。
Howto_16_6 このやり方、初めて教えてもらってやってみる時は、私もドキドキでした。表面がデコボコになって取り返しが付かなくなるんじゃないかと。ヒィー(((゚Д゚)))ガタガタ
でも、やってみるとあっさり。ディティールの入り組んだところは仕上げるのが大変なので、この例のように単純な面とか、目立たないところで試してみてください。
一つ二つの微細気泡が残ったらこの方法で深追いせず、今回の前半の溶きパテで仕上げると良いでしょう。

そろそろ大変な表面処理も終わりが見えてきました。
次回は塗装のための下地処理です。

(byぶらっと)

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2013年12月 3日 (火)

How to make G.K.(15)

「HowTo」カテゴリでキットを作る15回目、「3.表面処理 (4)サフ吹き」です。
ちょっと間が空いてしまいましたが、HowTo再開です。

前回までで見て分かる程度の気泡など、一応の表面処理はできています。
しかし、そのままでは見えない微細な気泡や細かいキズなどがあるもの。それらを確認するためにここでサフを吹きます。

◆サフ(サーフェーサー)って?
Mr.カラーやタミヤなど、各社から模型用に出ているスプレー缶のものが便利です。

1000とか1200というのは粒子の細かさ。それぞれ1000番、1200番のヤスリで表面処理の効果が出るということ。以前も書いたとおり、私がフィギュアを組む場合は600番くらいまでしかヤスりませんので、どっちでも大差ないです。が、吹いたときにダレにくい気がするので1200を使っています。
細かいパーツや入り組んだパーツは、以前紹介した瓶入りのものをシンナーで薄めてエアブラシする事もあります。そこら辺は慣れてくれば作業効率との兼ね合いで自分好みが出てくると思いますので、初めのうちはお手軽なスプレー缶でいいんじゃないかと。
気を付けないといけないのは、缶の残りが減ってくると粒々になったりダレたりし易くなること。残量の少ない缶は仕上げに使わないようにしましょう。

◆パーツに持ち手を付けよう
スプレー缶やエアブラシ塗装では必須ですし、筆塗りでも小さなパーツを指で摘んで塗るのは難しいもの。
軸用の穴に爪楊枝や竹串を挿したり、先に固定してしまった軸をクリップで摘んだりして持ち手を付けます。Howto_15_1 「ペインティングクリップ」などの商品は廉価で便利ですよ。

スプレーの風圧でパーツが取れないように、しっかり固定出来ていることを確認してください。

◆サフを吹いてみよう
スプレーやエアブラシの塗装で気を付けるのは、入り組んだ奥の方から吹くということです。
「まんべんなく」とか「ムラにならないように」も大事ですが、奥から吹かないとそれらも失敗し易くなります。
奥まったところに吹けば、手前にも塗料が掛かります。先に手前を吹いてしまうと、奥を吹くときに手前が厚塗りになってしまうのです。
逆に奥から吹けば、手前は掛かっている塗料で足りない分を吹けば良いので、ムラにならずにまんべんなく吹くことができるという訳です。
あと、平らな面は正面からではなく、斜めに吹きます。Howto_15_2 風の流れを意識すると良いみたいです。

◆気泡埋めとサフのサイクル
キャストのままだと見えなかった気泡やパーティングラインが目立ってきたと思います。
Howto_15_3 この後は修正とサフ吹きを根気よく繰り返すことになりますが、あまり何度もサフを吹くとモールドヤスジ彫りまで埋まってしまいますので、なるべく効率よく少ない回数で何とかしたいもの。
その辺のコツは次回へ。

(byぶらっと)

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2013年8月19日 (月)

How to make G.K.(14)

「HowTo」カテゴリでキットを作る14回目、「3.表面処理 (3)パーツの合わせ目の修正」です。
パーツの合わせ目で修正が必要になるのは、仮組の時にチェックしておいたパーツの合いがキツすぎるかユルすぎるかのどちらかです。

まずは、「パーツの合いがギリギリ」な部分から。
パーティングラインと同じ要領で、ナイフで削ったりヤスリがけして整えましょう。
「キャストの伸縮によりパーツがやっと填るくらいギリギリという部分を塗装の厚みでパーツが太る分も計算してほんの少し多めに削る」という作業なので、当然のことですが削りすぎないように気を付けないといけません。

「ほんの少し」の加減ですが、塗装の厚みなんてコピー用紙1枚分あるかないかという微妙なもの。それでいて無視できないというのがやっかいです。パーツを合わせてみて、ちょっとだけグラグラするくらいでしょうか。
パーツの分割位置にも寄りますが、組み立てようとして塗装が剥がれるよりは、見えるか見えないか程度の隙間が空く方がマシです。
まぁ、削りすぎちゃったとしてもリカバリーできるのがガレージキットの良いところ。次の「パーツの合いがユルユル」な場所の修正もするので、安心して削ってみてください。

さて、「気泡埋めと一緒に」と先送りしておいたパーツの合わせ目の隙間も修正しましょう。渚には該当箇所がなかったので、今回は違うキットを使っています。ゲートを削りすぎてパーツの合わせ目に隙間が開きすぎた事例です。Howto_14_1
まず、パーツの片側にメンタムやリップクリーム等を塗り、ポリパテが剥がれるようにしておきます。反対側のパーツはヤスリなどで表面を荒らして、ポリパテの食いつきを良くしておきます。Howto_14_2

そして、ヤスリで荒らした側にポリパテ(モリモリ)を盛って、メンタムを塗った側にムニッと押しつけます。Howto_14_3

固まるまでずっと押さえておく...なんてことはムリなので、手を離しても大丈夫なように置く場所や固定方法は先に考えておきます。Howto_14_4 この程度のパーツならパテの粘度で安定するので手を放しても平気ですが、大きくて重いパーツの場合は立てかける場所などを用意する必要があります。
パテが柔らかすぎると作業がしずらいので、気泡を埋めている間に少し固くなり始めた頃のパテを使うのがコツです。もちろん固すぎては綺麗に「ムニッ」とできないので、ランナーなどいらないパーツで試して、作業しやすい堅さを確かめておいてください。

大事なのは一発で「ムニッ」と決めること。何度もやり直したり「ムニムニ」と弄ったりすると、パーツの隙間が綺麗に埋まらなかったり、メンタムが効かなくなってパーツが外れなくなったりします。その時はやり直し覚悟で、割ってください。

ポリパテが硬化したら、パーツをパクッと割ります。Howto_14_5 メンタムなどの塗りが薄くて剥がれにくい場合は、マイナスの精密ドライバーなど適当な物を隙間に入れてこじります。

あとはパーツを合わせて様子を見ながら、外側と内側を削って調整します。Howto_14_6 このやり方だとパーツの合わせ目がピッタリし過ぎになりますが、時間と共にパテが多少引けるのでちょうど良くなります。「ムニッ」としてから長期間おいて削る場合は、ほんの少し緩めに調整してください。

ここまでくれば表面処理ももう一息ですよ。

(byぶらっと)

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2013年8月 8日 (木)

How to make G.K.(13)

「HowTo」カテゴリでキットを作る13回目、いよいよガレージキット最大の難関(?)「3.表面処理 (2)気泡埋め」です。

専門の業者が真空脱泡機を使って複製したものは別ですが、アマチュアが自然注型(いわゆる“手流し”)で複製したキットはどうしても気泡が入ってしまいます。m(_ _)m
これもガレージキットの醍醐味と諦めて、地道に埋めていただくしかありません。

で、気泡には大きく2種類あります。
型の中でキャストの巡りが悪くて抜けきらない空気が残ってしまったものと、キャストが湿気等で発泡してしまったものです。
前者は毛先や指先などの細い部分や、複雑に入り組んだ服のシワなどに0.5~2mmくらいの大きめの気泡が残ります。
後者はキャストが炭酸のように発泡した結果、型取りの際に上になっていた面に0.1~0.3mmくらいの細かい気泡が沢山できます。通常の気泡と区別するため「微細気泡」とか「エアインチョコ」と呼ばれます。こちらは細かくてサフを吹かないと見えないことが多いので、次回以降サフを吹いてから処理したいと思います。

というわけで、今回は前者の普通の気泡を埋めましょう。
こちらは比較的修正しやすいです。
主なやり方は2通り。パテで埋める方法と、パーツを切り出した際に捨てずに取っておいたゲートやランナーで埋める方法です。

気泡は球形をしていて、大概の場合は表面より奥が広くなっています。Howto_13_1  このままでは奥まで綺麗に埋められないので、まずは入口を広げます。Howto_13_2 面にある気泡はナイフで丸く抉ります。角にある気泡は切り込みを入れるようにナイフで切り出します。穴を広げた後は、埋め忘れないように再度印を付けておきます。Howto_13_3

パテを使う場合はポリパテ(モリモリ)で埋めます。隙間ができないように少し盛り上げるくらいが良いと思います。
隙間ができちゃったら再びパテを盛れば良いのですが、二度手間はイヤなものですからね。Howto_13_4 ランナーを使う場合は、広げた気泡の形に合わせてランナーを削り、瞬間接着剤で接着します。Howto_13_5 パーツの角の方がやりやすいですが、ランナーを丸く削っておけばパーツ面の丸い気泡も埋めることができます。

パテや接着剤が硬化したら、ナイフやヤスリで削って整えます。Howto_13_6削る時はゲートの時と同様に、パーツの曲面を意識してください。削りすぎたらパテを盛るところからやり直せば大丈夫です。
気泡の数が多いと大変ですが、気泡埋め自体はそれほど難しい作業ではないと思います。

長くなってきたので、前々回に「気泡埋めと一緒に」と先送りしておいたパーツの合わせ目の隙間の修正については、さらに次回へ先送りします。(^^;)
一回で作業を終わらせたい(終わらせられるくらい気泡が少ない)場合は、次回のHowTo記事を待ってから気泡処理をしてください。気泡埋めが一回じゃ終わらなそうな場合は、次回まで目に付く気泡を埋めながらお待ちください。

(byぶらっと)

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2013年7月23日 (火)

How to make G.K.(12)

「HowTo」カテゴリでキットを作る12回目、「3.表面処理 (1)パーティングラインの処理」です。

まずは「パーティングラインって何?」ってところから。
ゲートやバリ取りをしたなら薄々分かってきているかと思いますが、パーツの外周にはぐるっと型の合わせ目が線状に残っています。前回の仮組でチェックしていない部分ですが、これはシリコン型で複製するガレージキットの宿命です。
この線が残ったままだと安いオモチャのような仕上がりになってしまいますので、これを消してやろうという作業です。

使う道具は主にデザインナイフと、仕上げにヤスリ。
デザインナイフは垂直に立ててパーティングラインをこすり取るように削ります。(赤矢印の方向)Howto_12_1_2 一般的な刃物の使い方と異なるので初めてだと不安になると思いますが、モデラーなら皆がやっていることなので大丈夫。
ナイフの当て方が一定になりすぎて削った跡が平にならないよう、パーツの曲面に合わせてナイフを当てる角度をずらしながら削ります。(青矢印の方向)

パーティングラインが目立たなくなったら、ヤスリで仕上げをします。
ヤスリは目の細かさを「番手」で表します。荒削りに使うのが#240~#400、仕上げに使うのが#600~#800、ツルツルに磨くなら#1,000~#1,200といったところでしょうか。Howto_12_2 種類は紙タイプとスポンジタイプの2種類が代表的です。細かな作業は紙、大きく効率よく削るならスポンジが向いています。ヤスリは模型用でなくても構いませんが、模型店なら適切な商品が揃っていて便利です。
実用的なのは#360~#600くらいで、うちでは#800以上の細かいものを使うのはクリアパーツの磨きなど希なケースだけです。メカなど艶々に仕上げたいならともかく、つや消し~半光沢で仕上げるフィギュアなら#600くらいでも十分だと思います。Howto_12_3 あらかじめ使いやすい大きさに切って、100均のケースなどに入れておくと便利です。ヤスリをカッターで切る時は、裏返してヤスリの反対面に刃を当ててください。

ここでは#400の紙ヤスリでパーツの曲面を意識して表面を整えます。Howto_12_4 ムキになって力を込める必要はありません。力を入れすぎると一部だけ削れすぎたりするので、軽く撫でるように使いましょう。

パーティングラインの部分の型がズレて段差になっている場合には、以上のような作業では簡単に消えません。
ズレて高くなっている分を全て削ってしまっては、その分パーツが細くなってしまいます。といって高い方に合わせて低い方にパテを盛ると、今度は太くなりすぎます。
パーツの部分にもよりますが、高い方を半分削って、低い方に半分パテを盛るくらいがちょうど良いと思います。Howto_12_6 こんな感じにパテを盛ったら、ナイフとヤスリで表面を整えます。
大きなパーツならスポンジヤスリの#320くらいでガッツリ削って、その後#400、#600と番手を上げてなめらかにします。Howto_12_7

パーティングラインの処理は割と簡単ですが、パーツの外周ぐるりなので大きいキットや細かいパーツが多いキットは大変です。
めげずに頑張ってください。

(byぶらっと)

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2013年7月17日 (水)

How to make G.K.(11)

「HowTo」カテゴリでキットを作る11回目、「2.仮組 (4)組み立て」です。
軸打ちが一通り終わったら、いよいよ組み立てです。

軸を入れ、不安定な部分はマスキングテープで仮留めしつつ組み立てます。Howto_11_1 組上がって形になると、色が着いて完成した姿を想像してワクワクしてくると思います。Howto_11_2 楽しいのはもちろんですが、今後の作業のためにも色々チェックしましょう。

【パーツがハマらない】
ゲートなどの削りが足りなくてパーツが合わないところは、仮組みしながら調整します。
っていうか、調整しないと組み立てられません。(^^;)

これ以外の以下の部分は、今の段階ではチェックだけしておきます。
後で纏めて修正できるように、赤エンピツや赤シャープペンで印を付けておきましょう。Howto_11_3 ※印を付けるのに油性マジックは厳禁です。サフを吹いても塗装をしても下から浮き出てきて始末に負えなくなります。

【パーツの合いがギリギリ】
キャストの伸縮によりパーツがやっとハマるくらいギリギリすぎる場合、塗装の厚みでパーツが太る分も計算してヤスリでほんの少し多めに削る必要があります。
削るべき接合面を赤エンピツで塗っておきましょう。

【パーツの合いがユルユル】
逆にパーツの合わせ目に隙間が開きすぎる場合はポリパテ(モリモリ)で補修することになります。
これは気泡埋めと一緒にやると効率が良いです。

【気泡、パーツ掛け】
キャストに入った気泡や、ゲートを削り過ぎてしまったカケなど、まとめて埋められるように印を付けておきます。
サフを吹かないと見えないような小さな気泡やキズは後回し。この段階ではすぐに見つかるような大きなものをチェックしておきます。

【組み立て順】
塗装後に組み立てる段になって組んだりバラしたり試行錯誤すると、せっかくの塗装が剥がれるリスクが高くなります。
組立の際に干渉するところ、組み立てる順、パーツをはめる方向など、シミュレーションしておきましょう。

キットによってはパーツの分割の都合で、塗装する前に接着したり、接着した合わせ目をパテ等で埋めた方が良いこともあります。そういう部分がないか、良く確認しておくのも大事です。

また、組み立てると隠れる部分、見える部分を見極めておくのも良いです。
見えなくなってしまう所は仕上げの精度を上げても仕方ないですから、手を抜ける場所を押さえておきましょう。(^^;)
 
【変形しているパーツの補正】
細長いパーツなどは、梱包されている状態で曲がってしまっている事があります。
仮組の際に他のパーツとの干渉などもチェックしながら直しておきます。

直し方は簡単です。
耐熱性の容器に熱湯を用意し、曲がっているパーツを入れます。熱で柔らかくなったら正しい形に矯正して冷ませば終了。
この方法はカプセルフィギュアなんかにも使えますので覚えておいて損はありません。
※当たり前の事ですが、やけどには十分注意してください。

仮組の大まかなチェックポイントはこんなところでしょうか。
次回から、チェックした場所を直しながら表面処理をしていきます。

(byぶらっと)

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2013年7月 6日 (土)

How to make G.K.(10)

「HowTo」カテゴリでキットを作る10回目、前回に続いて「2.仮組 (3)軸打ちのリカバリー②③」です。

さて、「②対向する穴がまっすぐじゃない」場合の対処法です。Howto_10_1_2
これも2通りあります。
手っ取り早いのは、軸を曲げてしまう! 「ヾ(・∀・;)オイオイ」と突っ込みが入りそうな対処方法ですが、割とマジです。
Howto_10_2
軸打ちは強度を出すためなので、軸が通っていればOKと割り切れば、これでも十分です。
塗装後の組立が少々やりにくくなる可能性はあるので、あまり込み入ったパーツでやると後で辛いかもしれませんが。
まぁ曲げた状態で固定してしまえば、パーツの中で軸が真っ直ぐかどうかは関係ないので大丈夫。

もう一つは、穴がずれた時と同様に「広げて、埋め戻して、開け直す」方法です。やはり曲がって開けてしまった穴と真っ直ぐな穴を開け直す範囲すべてをパテで統一してから開け直します。
Howto_9_4_2
入口は一つで、曲がった穴と枝分かれして真っ直ぐな穴を開けるのは絶対に無理ですから。
もちろん接合面が広ければ、別の穴を開け直しても可です。

「③位置合わせ用に挿した短い軸が抜けなくなった!」の対処も、スペースがあれば別の穴を開けてしまうのがお手軽なのは言うまでもありません。
が、接合面の小さなパーツでは軸を抜くより仕方ありません。
軸の周囲をデザインナイフや彫刻刀で少しずつ掘り下げ、ピンセットやラジオペンチで摘めるくらいに軸の頭を掘り出します。
多少広がってしまった穴の入口は、接着剤等で埋まるので気にしない方向で。(^^;) あまりにも広がりすぎたなら、例によって「広げて、埋め戻して、開け直す」方法で。

軸打ちで失敗しそうな事例と対処方法はこんな感じだと思います。
他に困ったケースや、これまでの対処方法で上手くいかなかったケースがあれば、コメント欄に書いていただければフォローします。

(byぶらっと)

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2013年7月 5日 (金)

How to make G.K.(9)

「HowTo」カテゴリでキットを作る9回目、「2.仮組 (3)軸打ちのリカバリー①」です。

ありがちな失敗は次の3つだと思います。
①穴がずれた
Howto_9_1
②対向する穴がまっすぐじゃない
Howto_10_1
③位置合わせ用に挿した短い軸が抜けなくなった!

一つずつ対処していきましょう。
まずは「①穴がずれた」ケースです。
リカバリーは2通りあります。
接合面が広い場合は、失敗した穴はサクッと諦めましょう。
別の場所に、今度こそずれないように穴を開け直します。

接合面が狭くて別の穴を開けるスペースがない場合は、ずれている穴を修正するしかありません。
接合面が広かったのに、何度も穴を開け直して失敗し続けた場合も、開いている穴を修正しましょう。(^^;)
比較的ずれが小さい(穴1個分くらい)場合は、穴の入口のみを広げ、少し曲げた軸を打つことで対応できます。
Howto_9_2
もしくは穴を一回り大きくして、元の太さの軸を瞬着などで
固定しちゃうのも手です。
Howto_9_3
ずれが大きい(穴2個分以上)の場合は、穴を2周りくらい大きくしてからポリパテ等で埋め戻し、改めて正しい位置に穴を開け直します。
Howto_9_4
「広げて、埋め戻して、開け直す」ってとても面倒ですが、元の穴のすぐ隣にもう一つ穴を開けようとしても、ピンバイスが元の穴につられちゃうんですよ。穴をそのまま埋めておいても、レジンとパテの硬度が違うので、同じように元の穴に沿って開いてしまいます。大きくパテの部分を作っておいて、そのパテの範囲内で穴を開けるのがベストです。

ちょっと長くなってきたので、リカバリー②③は次回に。

(byぶらっと)

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2013年6月30日 (日)

How to make G.K.(8)

「HowTo」カテゴリでキットを作る8回目、今回は「コラム~パテの話~」を少々。
予定では「2.仮組 (3)軸打ちのリカバリー」ですが、軸打ちのリカバリーだけでなく気泡埋め・パーツの合わせ目の補正・キットの改造・追加パーツ作成など様々な場面で使うパテの話は、手順の中でするよりも後で参照しやすいように切り出しておくことにしました。
この「How To」カテゴリは初めてキットを作る方にも取っ掛かりとして読んでいただけるように書いていますので、「パテを使ったことがある」「自分のお気に入りのパテは決まっている」という方は読み飛ばしてください。

さて、一口に「パテ」と言っても、種類は色々です。
パテには大きく分けて「ポリエステル・パテ(略称:ポリパテ)」/「エポキシ・パテ(略称:エポパテ)」/「ラッカー・パテ(略称:プラパテ)」があります。
他にも光硬化パテとかありますし、追加パーツ(≒原型)を作る素材となるとファンドやスカルピーなど際限がありません。なので、ここではあくまでもガレージキットを組むことを前提に、代表的なポリパテ/エポパテ/プラパテのみ説明とします。

ポリパテは歯磨き粉のようなペーストに、練りカラシのような硬化剤を混ぜて使います。混合比率は歯磨き1回分に練りカラシを耳かき1杯くらい。
とても柔らかいので、少しずつ盛りつけて削りだすような使い方がメインになります。軸打ちのリカバリーや気泡埋めにはポリパテが適しています。
また、パーツ同士の合いが悪い場合の修正をしたり、パーツの表面にモールドを追加したりという時にも便利です。
商品は40g、120g、1kgの3種類あり、量が多いほど割安になりますが、始めは少ないので試してみた方が良いでしょう。

エポパテは2種類の粘土状の材料を混ぜることで硬化します。混合比率は1:1が基本。
粘土のように捏ねて形を作れますので、追加で小物を作ったりするような用途があります。

以上の2種類は化学変化で硬化します。気温や硬化剤の比率等によりますが、混ぜてから30分~1時間で硬化し始め、数時間~半日で完全硬化します。完全硬化してガチガチになると削るのも大変なので柔らかめのうちにざっくり形を出そうと思うなら、1~2時間くらいで削れるようになります。

プラパテは主にキズ埋めやパーツの繋ぎ目を埋めたりする場合に使います。溶剤が揮発することで硬化するので、あまり厚く盛りつけると芯が硬化しませんしヒケが大きくなります。あと、プラモデルに厚盛りするとプラスチックが溶けます。ヒィー(((゚Д゚)))ガタガタ
ラッカーシンナーで薄めることで筆で塗ったり、もっと薄めればサーフェーサーのようにエアブラシで吹き付けることも可能です。

筆塗りに適した濃度の「溶きパテ」という商品もあります。

仕上げ工程で使うスプレー缶のサーフェーサーというのも、プラパテの一種です。表面を均一にする下地処理剤でグレーが基本ですが、用途に応じて白や最近は黒いものもあるようです。
缶スプレーで吹き付けることでキズや気泡を目立たせて表面処理をしやすくしたり、塗装前に下地を均一にするために使います。

我が家で使っている商品は記事中でamazonのアフェリエイトを貼ったものですが、メーカーや商品によって色や堅さなど様々なので、少しずつ試して自分にあったものを使ってください。

(byぶらっと)

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2013年5月10日 (金)

How to make G.K.(7)

「HowTo」カテゴリでキットを作る7回目、「2.仮組 (2)色々な軸打ちのやり方」です。
前回はもっとも基本的な軸打ちについての説明でした。今回は他の方法を紹介します。
※今日の画像はすべてクリックで拡大します。

◆パーツの合わせ目に印を付ける
HowTo本などで紹介される最も確実な方法は、パーツの合わせ目に印を付けて穴の位置を決める方法です。Howto_7_1 確実に位置は決まりますが、大きな欠点が!Σ(・ω・ノ)ノ!
パーツ接合面が入り組んだ場所には、そもそも印が付けられませんよ。(;´д`)トホホ…

◆目分量
私の場合ですが「目分量」(^^;)という手をよく使います。
細いパーツなど合わせ目の中心に穴を開ければ間違いない場合とか、接着位置を厳密にする必要がない場合などです。Howto_7_2うちのキットみたいな小さいものだと多用します。
慣れてくると穴の位置が合わなきゃ合わないで何とかできるようになるので、その辺は割とアバウトになりがちです。\(^o^)/

◆貫通穴
軸穴を開ける時は「勢い余って貫通しないこと」と書きましたが、場合によっては敢えて貫通させることもあります。
3つのパーツを連結させたり、ベースなど見えないところだったり。
位置あわせがシビアな場合は、敢えて貫通させてから表面をリカバリーすることも。Howto_7_3※この写真のみ、別のキット(ふしぎの国の渚)を使用しています。

◆接合面に垂直に軸が打てない場合は?
接合面に垂直に軸穴を開けるのが基本ですが、細いパーツではそうもいかないことがあります。
仕方がない場合は、パーツの奥行きが取れる方向に向け、接着面に対しては斜めに軸穴を開けます。面に対して斜めに穴を開けようとするとピンバイスが滑るので、穴を開ける位置にナイフなどでガイドとなる切り込みを入れておくのがコツです。Howto_7_4 対向する穴がまっすぐにならないなど、失敗しやすいのが難点です。(--;)

さて、上手くいきましたでしょうか?
次回は軸打ちに失敗した場合のリカバリー方法を纏めたいと思います。

(byぶらっと)

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