書籍・雑誌

2019年5月23日 (木)

「『宇宙戦艦ヤマト』の真実」読了

スバル仲間がblogで紹介していて興味を持ったので読んでみました。アニメファンには脚本家として馴染みの深い豊田有恒氏が、ヤマトを特集した「大新聞」の記事に憤って著したという書籍です。
一大アニメブームを巻き起こし、中学・高校生以上の年代にアニメ視聴の枠を広げた金字塔「宇宙戦艦ヤマト」。その制作現場の貴重な記録でもあります。
※本日の画像は、すべてクリックで拡大します。
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まえがきにある「日本国の名誉を全世界にわたって泥まみれにさせた」大新聞について、多くの人が思い浮かべるであろう新聞社がありますよね? 私の手元に、その新聞社(と断定できませんが)がヤマトを取り上げた記事の切り抜きがあったので読んでみました。
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確かにこの記事でヤマトは、戦争賛美とか、日本が周辺国を侵略した暴挙や追い詰められた敗戦国の窮状の反映とか、その新聞社の論調に沿った書き方がされています。(ただ、著書の中では大新聞からの取材が2016年となってます。この切り抜き記事は2015年なので、豊田氏が指摘する記事は別のものかもしれません。)
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何が悲しいって、この記事を書いた記者は中学生の頃に「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」に涙した経験を持っているということ。当時の大人から戦争賛美と言われ、それに反発していた過去も記されています。ところが自分が大人になり大新聞の記者になったら、社是に則った記事を書く。私と同年代と思われるのに、寂しい大人を見た気持ちにさせられます。
※これらの記事は有料会員限定記事で今でも読めるようです。まぁお金払って読む価値があるとは、私には思えませんが。あ、こんなにリンク張っちゃったら、さっき題字の写真にモザイクかけた意味がありませんね。(^^;)

この新聞記事を読むと、豊田氏が「違う!」と声を上げたくなる気持ちも分かります。中学生だった当時、大人の一方的な意見に異を唱えた私としても「なんも分かってねぇ!」と言いたくなります。

そんなきっかけで著された本書の内容は、日本アニメ黎明期から始まり、ヤマトの制作の状況を刻々と記しています。ヤマトの着想に関する記述も詳しく、それを読めば戦争賛美や戦時下の日本国を反映したものではないことは明らかです。
ホント、フェイクニュースばかり撒き散らす新聞社は困ったものです。


さて、そんな本書ですが、ヤマトの制作が3作目、4作目と進むにつれて、その矛先も変わってきます。
本書の後半は、プロデューサー西崎義展氏の所行の数々が明かされています。当時から妙に「愛」を語る胡散臭いプロデューサーという印象でしたが、実像もそのまんまだったようです。
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もちろん一方の言い分のみを信じるのは公平ではありませんが、ほぼリアルタイムでヤマトに接してきた自分の人生経験を振り返っても、十分に信じるに足る内容です。
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西崎氏といえば、感動的な「さらば~」の後、同じストーリーをテレビシリーズで放送したかと思ったらラストシーンを改変。誰も死なずに続編へ繋げるという「2匹目のドジョウ」を取りに行く商業主義にウンザリしたものです。
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その後も続々とシリーズ展開する中で、西崎氏のやり方は当時のアニメファンの間に伝わってきました。twitterはおろかインターネットもない時代、アニメ誌だって真実を書きづらい状況だったでしょうに、何の伝手も情報源もない自分のような一アニメファンにまで西崎氏の悪評が伝わってきたのですから相当なことです。
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この本を読むと、本当にその通り(というか、それ以上)な事に驚くとともに、裁判で松本氏から著作権を奪ったという噂も真実味を帯びてきます。
法治国家である以上、確定した判決は尊重すべきです。が、クリエーターの知的所有権意識が曖昧なところにつけ込んで、証拠を固めて著作権を独り占めした(と思われる)事実に対して、アニメファンくらいは松本氏を信じても良いじゃないかと思うのです。
豊田氏は、西崎氏について罪過を責めるばかりでなく、ヤマトを世に送り出すことが可能となった彼の功績も十分に認めています。そういった公平な記述があるからこそ、ほかの記述の真実味も増すというものです。

最後に、近年リメイクされた「ヤマト2199」「ヤマト2202」の件にも触れていて、当時はメカデザインで参加した出渕裕氏が今回の総監督を引き受けるに当たり、松本氏へ仁義を通したというエピソードも紹介されています。
その際、松本氏は「わかった。やるからには頑張って良い作品を作りなさい」と激励したそうです。松本氏の度量の大きさもスゴイです。

ヤマトの歴史を紐解く1冊。良い本に出会えました。
(「続きを読む」に、記事中で引用しているマンガのお話も書いておきます。)

(byぶらっと)

 

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2019年5月 9日 (木)

「異邦人(いりびと)」読了

1_1 原田マハさんの著作を読んだのは3冊目でしたが、過去に読んだ2作品に比べて後味が悪いお話でした。
(他の2作品の読書記録はこちら==>楽園のカンヴァス あなたは、誰かの大切な人)
  
絵画を軸に据えた人の死なないミステリーとしての仕掛け部分は、「さすが!」という面白さでした。が、ドロドロとした人間関係、欺し合いのような駆け引きなど、読んでいてあまり気分の良いものではありません。
まぁ、サスペンスドラマなんかではそういうお話が受けるようなので、完全に好みの問題なのでしょうけど。その辺に抵抗のない方なら、楽しめるミステリーだと思いますのでお薦めです。

帯には「京都 本 大賞」を受賞したとある通り、このお話は京都が舞台となっています。これがまた曲者で、東日本大震災による福島の原発事故を背景に、妊娠中の主人公が東京から京都に避難することから始まっています。
震災直後の混乱の中では仕方ない面もあったかもしれませんが、今考えると何だったんだろうという感じ。2012年から2014年に連載されたお話らしいので時代を映しているのでしょうけどねぇ...

とりあえず、3様の作品を読めたので、浜田マハさんの作品はしばらくいいかな。
また「楽園のカンヴァス」のように純粋に楽しめる作品があれば読んでみたいですが。

(byぶらっと)

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2019年4月10日 (水)

「あなたは、誰かの大切な人」読了

Cimg2070原田マハ著「あなたは、誰かの大切な人」(講談社文庫)を読了しました。
30代から50代の女性たちを主人公として、彼女たち6人の人生の一瞬を切り取った短編集です。

それぞれの人生を過去から現在に繋がり、未来へ続いていく物語。何らかの結論を見せるのでなく、この先の人生を想像させる終わり方は、読者に清涼感をもたらします。
帯にあるとおり、幸福な物語が憑かれた心を癒してくれます。

短編ゆえ物足りなさもありますが、その反面読みやすい。そんなところも「読む特効薬」なのでしょう。疲れたときに読み返したい1冊です。

(byぶらっと)

 

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2019年1月20日 (日)

CUT『水曜どうでしょう』今、4人が語る22年

昨日発売になった雑誌『CUT』2月号は、『水曜どうでしょう』特集でした。なんと!Σ(゚□゚(゚□゚*) 昨日本屋に行った時に気がついていれば、発売日に買えたのに。orz 夜になってからtwitterで知ったので今日もう一度本屋に行く羽目に。二度手間や~ん。(/□≦、)

しかし、無事にモノをGET出来ました。ヽ(´▽`)/ Cut_1 最初に12Pほど写真が載ってます。その写真がいいんだよねぇ~。写真集って興味ないんだけど、どうでしょうさんは見ているだけで楽しいと思う。多分、自分は病気だな。(笑) Cut_2 4人の座談会も良い内容でした。DVDの副音声を聞いていると、知ってる話っぽいので目新しさは少ないのですが、文章なのに声を聞いてるようなトーンとか抑揚が脳内構築されます。これも病気の賜物。(笑)

新作が年内放送決定とあって楽しみですが、それはあくまで北海道の話でしょう。関東組は来年なんでしょうかね。今1月なのに。f(^^;
今さら焦りません。ゆっくり待っています。(^v^)

(byふらっと) 

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2019年1月11日 (金)

少年の名はジルベール

福岡県朝倉市から、ふるさと納税のお礼の品が届きました。
本日の写真は全て拡大します。Takemiya_1竹宮惠子さんの自伝エッセイ「少年の名はジルベール」と、竹宮ワールドのすべてをまとめた本「カレイドスコープ」です。
なんと、どちらも直筆サイン入り!Takemiya_2豪雨被害からの復興に向け、住民である竹宮惠子さんが一肌脱いだ形でしょうか。ご本人の気持ちが書かれた手紙と、複製原画までつけていただきました。Takemiya_3
例年、ふるさと納税は稲庭うどんとトロイカのチーズケーキ、それにいくらかのフルーツが定番となっています。昨年は年末にこちらの書籍を見つけて、寄付先に選んでみました。
といっても、作品は「地球へ…」くらいしか読んだことないんですけど。

これらの本を読んで、作品への興味が湧いたら読んでみたいと思います。
それはそれとして、3月には川崎市民ミュージアムで「竹宮惠子-カレイドスコープ-50thAnnversary」という巡回展があるそうです。これは行かなければなりませんね。

(byぶらっと)

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2018年11月30日 (金)

目覚めよスバル!

スバル仲間のツイートで知ったdriver 2019年1月号。書店では見つけられず、yodobashi.comさんに配達してもらいました。Cimg0108「墜落した六連星は輝きを取り戻せるか!?」なんて、なかなか厳しいタイトルの特集です。でも、記事の中身を読むと「スバル好きが書いてるなぁ」と感じさせるスバルの再起を願うような文章です。
スバル初のプラグインハイブリッド車を取り上げたり、初代から現行までレガシィの30年を振り返る記事があったり、スバルへのエールが熱い!

ただ、このページだけは納得いかない!Cimg0109_2「黒歴史と呼んで良いのはグラベルEXだけだ!」と思いながらページを開いたら、「あぁ、そう言えば水平対向12気筒エンジンなんて黒歴史もあったっけ」と思い出させられました。orz
分かってる人が書いているというのが伝わってくるだけに、「くそぅ...」と思っちゃいますね。

Cimg0114スバルの歴代名車カレンダーも付いているので、内容が気になるスバル好きな人は買ってみても良いんじゃないかと。Cimg0113_2もっとも、我が家は壁掛けレンダーを使う習慣はないんですけどね。\(^o^)/

(byぶらっと)

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2018年11月 7日 (水)

「楽園のカンヴァス」読了

“ふらっと”が買ってきて積んであった「楽園のカンヴァス」(原田マハ著)を読みました。
旅行でドイツ人の友人に会うと決まってから、ずっと英会話の本ばかり読んでいた(身についたかは別問題)ので、小説は久しぶりでした。これがムチャクチャ面白かったです。
Img_3440 「ぶらぶら美術・博物館」で取り上げられるときは「みんな大好きアンリ・ルソー」と紹介されるルソーの絵画を巡る物語。
「税関吏」「日曜画家」と揶揄されていたルソーに魅了されたキュレーターが、未発見のルソー作品の真贋鑑定を通して様々な人たちと絡み合う壮大なストーリーです。隠された秘密などが巧妙なミステリー的でもあり、ノンフィクションのドキュメンタリーと信じたくなるような現実味もあります。
アンリ・ルソーは「花を描き間違えた」とまったく同じ構図の絵を描き直したりしているので、本当に未発見の新作がそのうち発表されるんじゃないかと期待しちゃいます。

先日の旅行で観たのはフランドル・ネーデルランド絵画が中心だったので、読み始めは頭の中で時代の流れが混乱しましたが、読んでいるうちに引き込まれるお話でした。...と感想を語ったら、“ふらっと”が先に読ませたことを悔しがっていました。(≧m≦)

(byぶらっと)

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2018年10月25日 (木)

本申請が終わったら読む!

新作製作に旅行にと、忙しさにかまけて読書が進まなくなってきました。前回の本も残ってるし、欲しい本もあるというのに・・・。orz それもあと少しなので、買うだけ買っておきましょう。(^-^) Book 『地獄くらやみ花もなき』と『あやかしお宿のお弁当をあなたに』は続きもの。まぁ~そのうちボチボチで良いかと。

『発掘狂騒史』は日本の遺跡発掘の歴史・・・ではなく、考古学界の学術論争・学閥抗争などを取材したノンフィクション。ずっと気になっていた“神の手”(旧石器捏造)事件についての取材など。早く読みたくてウズウズしてます。(`・∞・´)

『写本の文化誌』は読みたかったけど、ハードカバーでお高いので躊躇ってました。場所も取るし文庫になるまで待ちたいなぁ~と。でも、文庫化される保証もないので、思い切って購入。これを読んだら美術館で見る古書の見方が変わるかも!

読書の秋の準備はOKです。(*^ー゚)b
ちなみに前回買った本『帳簿の世界史』がすっごく面白かった。帳簿の始まり、複式簿記の始まり、時代の権力者たちの帳簿・・・久しぶりの大ヒットです。歴史は人や軍事力で語られることが多いです。その人のお金(帳簿)で見る事なんてないですが、実際そこが一番肝心な部分だよなと改めて思います。超オススメの一冊でした。

(byふらっと)

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2018年9月13日 (木)

ルネサンスの世渡り術

先日の“おつかれさん会”でお友達に貸してもらった本『ルネサンスの世渡り術』です。
以前本屋でチラッと見て気になっていたのですが、中が面白いか分からないしな~とスルーして忘れてました。(^^;
わたし的にはドストライクのルネサンス期。最近ちょっと遠のいていたので、心と体にじんわり染み渡る面白さです。(笑)
ついつい読みやすい漫画ページを拾い読みしてしまいますが、文章も面白いです。絵画はどうしても鑑賞することに重点が置かれますが、画家の気質や時代背景を知ると絵の見え方も変わるかもしれません。より深く楽しく鑑賞するのにお勧めです。
レオナルド・ダ・ヴィンチが完成させないのは有名ですが、「この仕事向いてないな!」って発想はなかったなぁ~。(ノ∀`)・゚・。
Davinci ・・・と言うとこで、面白いので買うことにしました。\(^o^)/
友人にも感謝を込めてこちらはお返ししましょう。(^^;

(byふらっと)

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2018年8月22日 (水)

薬屋のひとりごと

ラノベ『薬屋のひとりごと』1巻~7巻まで一日一冊のペースで読了!
読むのが遅い私でも一冊が半日くらいで読み終わります。(^o^)v Kusuriya twitterでコミックス版の試し読みがありまして、読んでみたらなかなか面白い推理ものでした。舞台は古代中華風というなかなかツボな感じ。(^v^) 原作があるものは、コミックスより原作派なので小説の方を大人買いしました。

花街で薬屋をしている主人公(猫猫=マオマオ)が後宮女官として、宮女として、下女としてお勤めしながらいくつもの事件を解決していきます。一つ一つは小さな事件のようでありながら、最後に全てが繋がっていく様はなかなか面白かったです。
登場人物の個性もキラリ光っていて魅力的です。ただ人物の多さからか、ストーリー上舞台があちらこちらに飛ぶせいか、人間関係の機微と心理描写には弱さを感じなくもないです。ただそれもテンポの良さを考えると、まぁいいのかなぁ~と思えます。
次巻以降も楽しみな作品です。(^-^)

(byふらっと)

  

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