書籍・雑誌

2023年10月24日 (火)

やさしい日本絵画

日本美術史の本は持っているのですが、もっと気軽に読みたくなって買った『やさしい日本絵画』です。気軽さを求めたらマンガになりました。(笑) 監修が山下裕二先生だったのもあります。(^^;
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時代別に有名な絵の解説をしていくのが大きな流れですが、画家のエピソードをマンガにしていたり、時代ごとの流行りや絵画以外の特徴などもまとめてあります。
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また、その時代の画家を中心に相関図があるのもポイント高いです。子弟・ライバル・親子などが分かると作品の見方の幅が広がります。
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最後には年表もあります。“やさしい”とありますが、結構至れり尽くせりだと思います。
入門としては良書だと思いました。

(byふらっと)

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2023年10月18日 (水)

グレートアーティスト別冊

少し前の話。図書館で『初期ルネサンスの魅力』という画集を借りました。30×22(A4より少し大きい)サイズの画集です。
新書や文庫でばかり絵を見ていたので、大きなサイズで見たいと思って借りました。
絵の迫力や内容が良かったので、古書を探しました。同じハードカバーのものは見つかりませんでしたが、ソフトカバーのものが¥500-であったので即購入!もうウキウキですよ。(*^O^*)
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このシリーズが魅力的だったので、中身は見てないけど追加で4冊を購入。(^^; 他に3冊ある印象派以降の近・現代は買ってません。そのうち買うかもだけど、まだ分かりません。興味の薄さが見えますね。
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そして・・・なんとなく赤々した『バロックの魅力』に覚えがあるような気がしたら、なんと(多分)10年くらい前にやっぱり古書で買ってました。同じ本が2冊になってしまった。orz 当時も¥500-で買ってた。(笑) その時も「このシリーズ欲しいなぁ」って思ってた。まだネットで古書を探すことをしてなかったから、古書店で出会う日を待ってたなと思い出しました。
自分の残念な記憶に涙目になったけど、5冊も一気に集められて喜んでもいます。(^^;

(byふらっと)

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2023年9月15日 (金)

久しぶりの「浜村渚の計算ノート 10さつめ」

本日、久しぶりに新刊が発売になりました。タイトルは「10さつめ」ですが、途中に「3と1/2さつめ」みたいな端数巻がが挟まるので、実際には12冊目です。
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本当に久しぶりで、帯でも「お久しぶりです、浜村さん」と4年ぶりの新刊を自虐ネタ(?)にしています。この4年間、作者の青柳碧人さんはほかの本をたくさん出していたので、もう浜村渚シリーズは出さないのかと心配していました。
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インターバルが4年あっても、表紙絵の絵柄が変わってしまうこともなく相変わらずカワイイです。
あまりに久しぶりで、前巻のお話なんて忘れちゃいました。ちょっと遡りつつ、楽しみに読みたいと思います。

(byぶらっと)

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2023年8月15日 (火)

創世記機械

最近、読む本の選別に加藤直之さんのツイートやリツイートを参考にすることが増えています。
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半年ほど前に読んだのですが、今さらながらblogで取り上げてみます。
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初版が1981年という古い本です。もちろんカバーイラストは加藤直之さん。フォロワーさんのリプライまで読んだら、ものすごく興味をひかれました。
とある科学者の理論から製造された機械が、最終的には全てのミサイルや核兵器を無効化するというもの。それによって戦争のない世界が訪れます。

ちょうど本日、日本の終戦記念日です。
ロシアによるウクライナ侵攻以降、本気で戦術核を実践使用しかねない状況です。広島サミットでの各国首脳の原爆資料館訪問、平和記念日から終戦記念日と、核廃絶に対する関心が高まっています。
半面、アメリカの映画「バービー」と「オッペンハイマー」のファンアートを“いいね”した米国ワーナー公式が炎上したのも、日本とアメリカにおける核兵器への嫌悪感の差ではないでしょうか。

残念ながら実情として核抑止力でパワーバランスが保たれている以上、核兵器廃絶の実現は果てしなく遠い目標と感じます。
ロシアや中国の覇権主義ばかりでなく、西側諸国だって自分たちの都合であっちこっちの国にちょっかいを出している現状では、それこそ「創世記機械」によって現状戦力が無力化されでもしない限り、戦争の火種は尽きないでしょう。
SFの中でだけでも、平和を夢想したいものです。

(byぶらっと)

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2023年6月29日 (木)

高梁市成羽美術館の書籍

先日、目黒区美術館で『ベルギーと日本展』を鑑賞しました。10数年ぶりに児島虎次郎の作品を見て、昔を思い出していました。
大原美術館に行った時は、蒐集された西洋絵画を見ることが目的で、児島虎次郎は蒐集を手伝った(売れてない・有名でない)画家くらいにしか思ってませんでした。(失礼!汗)
それがこの展覧会で、日本からフランスのサロンに出続けていたとか、日本では評価されなかったとか、色々興味がムクムクですよ。
そこで彼の絵を多く収蔵している高梁市成羽美術館の書籍を通販で購入しました。
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画集と略伝の2冊です。画集はさらっと見ましたが、見ていない絵も多いし、見たいと思う絵も沢山ありました。略伝は読むのが楽しみですが、ワンフェスが終わってからですね。(^^;
大原美術館にももう一度行きたいし、こちらの高梁市成羽美術館にも行ってみたいですが・・・遠いなぁ~。(笑)
ちなみに高梁市成羽美術館の設計は安藤忠雄氏によるもので、その建物自体も見てみたいと思っています。岡山かぁ・・・。

(byふらっと)

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2023年6月27日 (火)

エルマーのぼうけん

7月に立川で「エルマーのぼうけん」展があるとのこと。こどもの頃に読んだなぁと懐かしくなり、実家に行ったときに当時の本を探してみました。「エルマーのぼうけん」「エルマーとりゅう」「エルマーと16ぴきのりゅう」の3冊がそろっていたと思うのですが、発見できたのは3冊目の「エルマーと16ぴきのりゅう」だけでした。
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せっかくだから展覧会の前に通しで読み返したかったので、ちょっと残念。前2冊だけ買い直すか!?

奥付を見ると、1972年の新版2刷。
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1965年初版ですが、改定2刷ってことかな? そこそこ古いですね。っていうか、現在1320円の本が当時は450円です。
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そして、最後のページには親によって名前が書き込まれていました。もう少し高学年になってから読んだと思っていましたが、小学2年生の時だったようです。

ついでに、以前「檸檬先生」の時にちょっと触れた「大きい1年生と小さな2年生」も発見したので持ち帰ってきました。
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図書館で借りて読んだと思っていたのですが、こちらも2年生の時に買ってもらっていたんですね。
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「昭和47年発行」の脇に小さく「6」とあるのは「6刷」ということかな?
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初版は1975年らしいのと、帯に「いま、いちばん読まれている本!」とあるので、初版から2年で6刷というは妥当な線かと。

どちらも児童書として今でも読み継がれている名作です。今は何刷くらいになっているなのか気になります。
まずは「大きい1年生と小さな2年生」の方を「檸檬先生」と比較して読み返してみようと思います。あ、檸檬先生は6月15日に文庫になったので、興味ある方は是非!

(byぶらっと)

 

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2023年6月25日 (日)

キリスト教美術史 読了

絵画鑑賞の趣味のおかげで、西洋絵画史も少しは分かるようになってきたかな・・・と思ったりもしますが、知るほどに疑問というか知らないことが増えているように感じます。(^^;
特に展覧会で見る絵が初期ルネサンス辺りからスタートするせいか、それ以前のゴシックやロマネスク、それよりもっと前(と言っていいのか?)のビザンティン美術の知識が皆無だなと。orz

そこで読んでみたのが『キリスト教美術史』です。
初期キリスト教美術、カロリング朝美術、オットー朝美術とローマ史の流れとリンクして章立てされているので、分かりやすくて良かったです。例として挙げられる絵がどれも小さいく、解説を読みながら絵を見てもイマイチ分かりずらかったけど、新書サイズでは仕方ないと思います。それより内容の良さを評価したいと思います。
ルネサンス以前を知るきっかけとして良書だと思いました。

(byふらっと)

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2023年6月17日 (土)

暗号で読み解く名画 読了

図書館で借りてきた『暗号で読み解く名画』です。絵画でおなじみのアトリビュートの解説本です。自分でも買っている(宮下規久朗著:モチーフで読む美術史)ので、借りる必要はないんですけどね。
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この本の良いところは、アトリビュート1つを見開き2ページで解説ところ。“意味”と“一緒に描かれているもの”は、右下にまとめてあるのも見やすくていい。例として挙げられている絵の大きさもいいし、分かりやすい。
文庫の方は、文章があり例とされる絵は次ページ以降になるので、ページを行ったり来たりします。ただ、さすがに解説の量は文庫に軍配でした。
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《謎解きをしてみよう!》と題して、一枚の絵を取り上げているのもいいと思います。アトリビュートを読んだだけでは、謎解き出来るとは思いませんが、少しずつ知識がつけばいいな。なにより面白い!
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多くの古典絵画のカラー絵を見たくて借りてしまった本ですが、読みやすくて良かったです。アトリビュートに興味がある人にはこちらをお勧めしますね。入門にぴったりだと思います。

(byふらっと)

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2023年5月26日 (金)

近代日本洋画史再考 読了

先日、『中村不折のすべて展』で、不折の油彩画を鑑賞し、また自伝の小冊子を読んで「とても絵が上手く努力家で真面目な人だったんだなぁ~」と感じました。油彩画は私の好きなタイプの絵でした。
しかし、絵の状態はお世辞にもいいとは言えない。他の美術館で不折の絵を見た記憶もない。そう思うと日本画に比べ明治の油彩画ってあまり見ないというか、展覧会もないような・・・。

それが気になって日本の洋画史が気になりました。本を探して見つけたのが「近代日本洋画史再考-官展アカデミズムの成立と展開-」です。“官展アカデミズム”かぁ~少々ネガティブな話なのか?
面白そうですが内容も分からず5千円は出せないと思ったら、図書館で借りられました。ラッキー!読んで手元に置きたければ買えばいい!(^^)v
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・・・で、借りてみたら薄くてびっくり。そして思ったような内容ではなかった。(笑)
本の紹介で『明治40年の文部省美術展覧会開設以降、「官展アカデミズム」は近代日本美術の主流として、功罪含めて大きな影響力を持ち続けたが、戦後日本の美術史研究では否定的に捉えられ、長らく等閑視されてきた。』とあります。
その~功罪含めて~の部分を詳しく知りたかったけど「読者はすでに知ってますよね」って感じで割愛されてました。(笑) う~ん、残念。そのあたりはまた何か探そう。(^^;
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ここでは岡田三郎助・中澤弘光・中村研一の作品を解説しながら、官展アカデミズムの分析をしていました。前提知識の乏しい私でもわかりやすくて読みやすかったです。
日本洋画史も一筋縄ではいかないようなので、少しずつ作品を鑑賞しながら知って行けたらいいなと思いました。
洋画家の作品は個人美術館を探して見に行こうと思います。

(byふらっと)

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2023年5月17日 (水)

絵画の政治学 読了

4年放置した『フランス絵画史』を1年かけて読む気になったのは、『絵画の政治学』を読むためでした。この本ではフランス絵画を取り上げているので、せめて歴史と主だった画家くらいの予備知識をつけようと。(^^;
「絵画と歴史は密接に関係しているけど、政治や思想となると難しいなぁ~」って感じで、この本に興味を持ちました。特にこの中の《ドガとドレフュス事件》や《マネのオペラ座の仮面舞踏会》は、画家も作品もメジャーなので気になりました。
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とは言え、20数ページの序章を読み始めて「これはダメかも。orz」と弱気になりましたけど。
難しい言い回しの論文、外人特有の文章(縦線を使った挿入文の多用)と、かなり集中して読まないと意味が分からなくなります。
この人、一つの文章が長いのよぉ~、その中に挿入文を入れられると何言ってんだか分かんなくなっちゃう。(i_i)
そして眠くなる・・・。(笑)
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序章を乗り切れば、段々慣れてくるし内容も面白いのでゆっくり読んでいけば大丈夫でした。(^^;
画家は政治思想や社会に対する考えを、絵で表現するので分かりにくいです。同じ時代の作家はもっと直接的に書くし、それに触発された絵だとしても画家が同じ考えだったかは疑問に思う部分もありました。資料や何らかの活動記録があれば別ですけど。
全体的にイコノロジー(図像解釈)は面白かったです。
最後の《スーラ-グランド・ジャット島の日曜日の午後-反ユートピアの寓意》だけは納得できなかったけど。(^^;
この章でグランド・ジャット島~だけじゃなく他の作品(サーカスやシャユ踊り)からも社会批判や反ユートピア的な解釈をしているけど、そこまで深い絵かな~。n(ー_ー?)
スーラの作品数が少なく、私生活について記録があまりないようで、これは共感できない内容でした。見方としては参考になりましたけど。
ちょっと難しい本を集中して読んだので、今度は軽~い本が読みたいです。(笑)

(byふらっと)

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