書籍・雑誌

2025年4月18日 (金)

「異形博覧会」+特典冊子を読了

このときセットで購入した復刻「異形博覧会」(井上雅彦著)を読みました。
井上雅彦さんというのは、星新一賞も獲ったショートショートの人だそう。なのですが、面白かったのはその星新一賞を取った1編だけ。
他は「異形」のタイトルどおりオカルト、グロ系で、あまり面白くもなく...
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有償冊子では飛鳥部氏の作品にこの書泉+芳林堂の復刊企画の経緯をネタにした短編があり、着想の面白さがありました。

井上氏の作品では、ショートショートして面白いのがやっともう1編。本編に収録された「脱ぎ捨てる場所」と対になる書き下ろし「闇をまとう場所」がかろうじて「呼応してるな(ニヤリ)」という楽しみがあったくらいでしょうか。

絶版本を復刻させようという意気込みは良いと思うし、これらの作品が復刻候補に選ばれるマニアックさがあることも理解はできました。
が、こんな出会いがなければ読むことはなかった作品だし、別に出会わなければ出会わないままでも一向に構わなかったと思う身も蓋もない感想しか抱けないくらい、自分には合わなかった作品です。
まぁ、これも読書経験としては面白かったと言っておきましょう。

(byぶらっと)

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2025年4月 1日 (火)

病的な衝動・・・積み本

気になった本を片っ端から買いたくなる衝動というのが、定期的に襲ってきます。(><) それはもう仕方ないこと。(^^;
なるべく買わないように、忘れるようにしているのですが、どうにもできない時は、手頃な本を購入して気分を落ち着けています。
まぁ~そんなこといいから読めよって話ですが。f(^^;
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今の興味がどこにあるか分かるラインナップ。(笑)
上3冊がイギリスとスコットランドの歴史。読みやすそうで、これなら読み切れると睨んで購入。ただし、手を出す時期は未定。(笑)
下は日本の貨幣について知りたく探していて見つけた本。2冊は貨幣は全然関係ない。orz 歴史をお金や物流という側面で見たお話みたいです。
まずは日本の貨幣から読み始めようと思います。

(byふらっと)

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2025年3月 9日 (日)

「バベル消滅」読了

「あおのたつき」のサイン会で行った高田馬場の芳林堂書店で、独自の絶版本復刻の取り組みを知りました。
せっかくなので、復刻本の中で面白そうなものをチョイスして購入してみました。
その1冊が飛鳥部勝則著「バベル消滅」(角川文庫)です。
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一風変わったミステリで、こんな機会がなければ出会うこともなかったであろう作品です。
作者さん自らが描かれた油絵をストーリーに登場させつつ、ブリューゲルをはじめとした絵画史でも有名な「バベルの塔」とも絡めた凝ったお話でした。絵画や小説など幅広い予備知識があった方が楽しめる奥の深い作品で面白かったのですが、オチの弱さは絶版になってしまうのも理解できる微妙さ。まぁ、一つの出会いとして楽しめました。

この本の解説を書かれた作家さんの本が、書き下ろし冊子とセットで販売されていました。
そちらも一緒に買ったので、続けて読んでみたいと思います。

(byぶらっと)

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2025年2月28日 (金)

【日経BPムック】古代史マップ

随分前の話、同じ日経BPムックの『ローマ帝国』を買いました。改めてローマ史を勉強するほどの気力もないけど、ざっくり知りたいなぁ~という軽い気持ちを満たすのみ丁度いい雑誌です。
その時、もう1冊欲しいと思っていたのが『古代史マップ』でした。しかし、中を確認してから買いたいと思ってスルーしたら、どこにも売っていません。(^^; 確かに2019年発行の雑誌がずっと本屋にあるわけないですよね。orz
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手に入らないとなると余計欲しくなるものです。(^^;
amazonなら手に入ると分かっていたけど、それでも悩み・・・結局買ってしまいました。
古代史なんて風呂敷広げ過ぎても忘れちゃうだけだろうから、マップを見ながらなんとなく楽しもうくらいの気持ちです。
これだけの興味がなぜ子供の頃にもてなかったのか・・・ホント、悔やまれます。(笑)

(byふらっと)

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2025年2月15日 (土)

星を継ぐものシリーズ

ホーガンの「星を継ぐ者」のタイトルを知ったのは高校生くらいだったと思います。が、当時はとっつきにくい感じがして、読まずじまいでした。
2年くらい前でしょうか、日本語の翻訳版がずっと未刊行だったシリーズ最終巻が出ることになったとのニュースを見て、「じゃぁ、最終巻が出る頃までにシリーズの最初から読み始めて、追いついておくか」という気になりました。
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そして、昨年末に発売となった最終巻をやっと読み終わりました。
数万年、数億年を跨ぐ壮大なストーリーは、宇宙や並行世界までも股に掛け、最後は綺麗に集約されます。その辺は最終巻の解説に、シリーズ全体の要約が記載されていて整理しやすいのも助かりました。

SF要素は読み手によって受け取り方も異なると思いますが、個人的に面白かったのが「過去を変えたら現在は変わるのか」という、いわゆるタイムパラドックス問題でした。
このシーズではマルチヴァース世界となっていて、過去に行って歴史を改変したら、そこから世界戦が分岐するだけ。出発した元の時代に戻っても過去は変わっていないのです。改変された過去から分岐したマルチヴァースではそこから新たな歴史が始まりますが、それはその世界線の歴史となります。バック・トゥー・ザ・フューチャーやシュタインズ・ゲートのような未来が変わるものに慣れていたので新鮮でした。

発行元も最終巻に向けて表紙をリニューアルして改訂版を出したり、Twitterで記念イベントを行ったり、力を入れていました。新旧とも加藤直之氏のイラストですが、最終巻以前までは長年(読みもしないのに)書影で親しんだ旧表紙を駆け込みで購入しました。
リアルタイムで読んでいたら半世紀近く、しかも最終巻だけで出版から翻訳待ちに20年近くというシリーズでしたが、2年くらいで一気読みできたのはある意味幸せでした。

さらに、先週たまたま目にしたのですが、ポンペイの噴火で炭化したローマ時代の巻物を現在の記述で開かないまま読み取ったというニュースがありました。
正に「星を継ぐもの」の物語の発端となった「本を閉じたままスコープで中を読める」技術が、現代に実現したというのはすごいことです。

(byぶらっと9

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2024年12月20日 (金)

石膏デッサンの100年 読了

お気に入りのyoutube『山田五郎 オトナの教養講座』で【美術室にいる石膏像って誰?】という回がありました。まさしく自分も似たようなことを考えました。
中学の頃、美術の授業で石膏デッサンがあって、ヴィーナスとアグリッパが並んでいました。自分の席からはアグリッパが対象でしたが「誰だよアグリッパって?ヴィーナスの方がいいよ!」と無理やり遠いヴィーナスを描き、先生に嫌な顔をされた覚えがあります。知りもしないオッサンを描きたいと思わない乙女心ですよ。(笑)
その頃から石膏像ってどういう基準で選ばれるんだろうとは思ってました。そんな子供の頃の疑問に答えてくれる本に出会えた感じです。
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買おうと思ったのですが、美大を目指す学生でもないので深い部分までは読み切れないかなぁ~と図書館で借りてきました。
横書きが読みにくいとか論文みたいで文章が固くすぐに眠くなるとか・・・読み始めて20ページくらいまでは苦行でしたね。(^^;
その後、パジャントという石膏像の正体を突き止め、ヨーロッパで石膏像が多く作られ世界に布教されて行く辺りは、面白くてあっという間でした。
明治に日本に入って来るところは、ヨーロッパの流れを踏襲していましたが、一旦はそこで途切れます。
再度石膏像ブーム(?)が来るのは、黒田清輝の時代です。
そこから美術教育の中で石膏像をめぐって繰り広げられる教育論は、興味深いものでした。美大受験者にしたら笑えないでしょうけど。
石膏像が教育論争に発展するところは、難しいというか門外漢過ぎて読むので精一杯でしたけどね。(^^;
ただ、日本は石膏像が世界的にも珍しいくらい身近なもの(石膏ガチャや石膏ボーイズを生み出す日本ならではの感性)になっているのは、ある意味素晴らしい気がします。
石膏像に懐かしさを感じる方は是非Youtubeを見てください。本を読むのはそこそこ体力がいりますから。(笑)
今回は借りちゃったけど、文庫になったら買ってもいいかもと思えるくらいには面白いです。(^^;

(byふらっと)

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2024年12月13日 (金)

雑誌:2025年美術展

本日発売の『日経おとなのOFF 2025年美術展』を買って来ました。見慣れちゃったので、5年連続おなじ雑誌です。(^o^)
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付録、特にカレンダーは、ありがたく使っています。
雑誌はまだ読んでいませんが、来年は西洋画でいいのがバンバン来日するようです。オルセーとか楽しみすぎ~。(>▽<) ゴッホも行くぞ!
他に興味を引くものが関西圏に多くあり、東京に来ないみたいで悲しいです。(^^; それといつもの『山田五郎×山下裕二』のコーナーが、他の方に変わっていました。タイミング的に山田五郎氏の病気に関係があったのか・・・と邪推しますが仕方なし。orz
後日、ゆっくりチェックして来年の鑑賞リストを作りたいと思います。
そして今年の結果集計もしましょう。あぁ、なんだかんだで今年もあと少しですね。(^^;

(byふらっと)

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2024年11月29日 (金)

拷問と処刑の西洋史 読了

9月に買った『拷問と処刑の西洋史』が読み終わりました。
この本は拷問や処刑についての不確かな通説やお話を、さも本当のことのように書いているものではありません。
現地の資料や裁判記録から、実際に行われたことを客観的に取り上げています。なので、読む方も感情的にならず記録として受け入れることが出来ました。
それでも異端審問や魔女裁判は現代では理解できない残酷さで、その背景や心理について考えることは苦しいものでした。さすがに鬱々として、読む気になれず本を置くこともしばしば...。
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今まで知らなかったいくつかの話は面白く読めました。
一つは王殺し。“王を継承するためには前王を殺さなくてはならない”って、ヨーロッパ的は発想だとは思っていませんでした。どこなら納得するかと言われると困るけど、もうファンタジーの世界かと。(^^;
後は、拷問の仕方や処刑の方法が法律で細かく決められていたとかも驚き。マリア・テレージア法で記述があるそうです。順序正しい拷問って...。orz 「そういう時代」って言葉だけでは、理解できない話のてんこ盛りでした。
びっくりなんだけど、処刑された人の血って売れたそうですヨ。
キリストの血がワインに置き換えられるように、血というものが神聖視されているからだそうです。罪人でも処刑されることで罪を赦されることから血は浄化されたものらしい。
いや~いろんな意味で読んでみることをお勧めする本です。

(byふらっと)

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2024年11月14日 (木)

来年も大河にハマる?&New中野京子本

出かけついでにふらりと本屋に寄り道。うっかり2冊も買ってしまいました。(^^;
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雑誌の方は来年の大河ドラマ『べらぼう』の主人公、蔦谷重三郎についてのもの。重三郎のプロフィールだけじゃなくて、その時代の人や町の様子などを予習しようかと買いました。
2年連続で大河を見るのは初めてだと思う。(笑)

中野京子本は『名画に見る【悪】の系譜』です。
以前、芸術新潮を買った時に「面白い連載だから本が楽しみ」みたいなことをblogに書きました。2年ちょっとで本になってますよ!嬉しいです。
『災厄の絵画史』に続く中野京子さんの怖い本です。(^v^)

(byふらっと)

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2024年11月12日 (火)

レーピンとロシア近代絵画の煌めき

買うかどうか迷っていた『レーピンとロシア近代絵画の煌めき』をやっと買いました。(^^; 中身を見ないで画集を買うのは勇気がいると思うのよね。でも、近所の本屋にはなくて結局ネット頼みです。
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レーピンの画集が欲しかったのですが、そうピンポイントなものは見つけられず、この本になりました。でも、結果としてこれでよかったかもと思っています。
レーピンの『皇女ソフィア』。中野京子さんの“怖い絵シリーズ”で有名。
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なにせロシア絵画が全く分からず、絵画史もわかりません。
この本には、レーピンと近代の画家の代表作が載っているので、初心者の私にぴったりでした。
レーピンの『水底の王国のサトコ』。怖い絵とは違う幻想的な絵。
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ロシアが戦争状態でなければ、ロシア絵画の展覧会もあったのでしょうか?こんな状態になると思いもせず、「もう少しロシア絵画史を勉強したら展覧会にも行きたいなぁ」なんて、のんきなことを思っていた自分を叱りたい。orz
左:イワン・クラムスコイ 右:イリヤ・レーピン。どちらもいい絵だなぁ~。
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さらっと本を見た感想は、北方の衣装や厳しい自然の風景が印象的です。歴史画や宗教画にもその特徴があります。見ていて楽しいです。(^▽^)
クラムスコイの『見知らぬ女』。日本に来た時に見とくべきだった。orz
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とりあえずこの本を読んで今は満足しようと思います。(ivi)

(byふらっと)

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