映画「パリに咲くエトワール」
劇場で予告編を観た時から楽しみにしていた「パリに咲くエトワール」を観てきました。
初日の興行収入が1,200万円という低調スタートが話題になっていましたが、そこに続くリプライは高評価ばかり。原作物やテレビアニメの劇場版でもなく、ジブリなどの知名度もないオリジナル作品としては厳しいスタートながら、観れば良さが分かる作品です。
今回「6,000人アニメ説」なる言葉を知りました。知名度や前評判に関わらず、どんな作品か観てみようというアニメ好きは6,000人程度で、その口コミがヒットに繋がるという説らしいです。1,200万円というと、正に6,000人ですね。
さて、前置きが長くなりましたが、感想です。
ネットでの口コミ通り、とても良い作品でした。バレエに憧れる少女が挫折と克服を繰り返してオペラ座の舞台に立つまでのチャレンジは感動の展開です。第1次世界大戦に突入していく時代の雰囲気や当時のパリの町並みなども丁寧に描かれていますし、薙刀やバレエの動きの表現も素晴らしいです。
口コミから大ヒットは難しいかも知れませんが、知名度がないだけで爆死して良い作品ではありません。とても丁寧に作られた作品ですし、約100年前に異国の地で夢に向かって生きる青春ドラマとして、広く鑑賞されることを期待したいです。
とはいえ、不満がないわけではありません。
バレリーナを目指す千鶴に対し、画家を目指すフジコの描かれ方が少々雑に感じられました。
生活に追われて絵を描く時間も取れなくなっていく展開はあるものの、パリで出会ったピカソなどの才能に打ちのめされる描写は一切なし。
物語の途中でモンマルトルに虚を移しますが、そこに集まる画家たちとの交流なども描かれることはなく、「ピカソたちに比べて自分の表現がない」という台詞一つで済まされます。そして、千鶴の舞台を観て突然自分の表現に目覚めるというお手軽さ。
事前に配布されていたチラシでは当時の画家たちがピックアップされていたのに、本編ではバレエ一辺倒なのは残念でした。バレエの方は具体的なモデルもパンフレットに記されているのに。
パリで浮世絵を売りまくった「若林忠」なんて、どう見ても「林忠正」がモデルだろうと思うけど一切言及なし。どうにもバレエと絵画のバランスには不満が残りました。まぁ、2時間程度の尺では仕方ないのかな。
(byぶらっと)



















最近のコメント