文化・芸術

2025年11月14日 (金)

ぜんぶ、北斎のしわざでした。展

初めて来ました“CREATIVE MUSEUM TOKYO”。こちらで今月末まで『ぜんぶ、北斎のしわざでした。展』が開催されています。
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「北斎の版画が300点を超える展示ってどんな感じ?」と軽い気持ちで行ってみましたが、もう圧巻というか凄すぎて会場で呆然としてしまいます。(^^;
『北斎漫画』全15巻、読本の挿絵、『富嶽百景』全3編・102図、他に初公開の肉筆画・・・って、もうどうすればいいの。(><)
1枚1枚じっくり見ることは出来ませんでしたが、一つとして「同じようなの見たな」ってなるものがないし、表現力と言うか発想力に感嘆しました。画力は言わずもがな!(笑)
どれも良かったし、こうなると全部買って年単位に時間をかけて見たくなります。読本の挿絵もいいし、北斎漫画も楽しいのですが、自分的には富嶽百景が好きです。
画狂老人とはよく言ったものです。(^v^)
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図録を買っても満足しそうになかったので、とりあえず気に入った絵はがき2枚だけGETです。北斎は取りつかれたらキリがない沼のようだと思いました。(笑)

展覧会には関係ありませんが、CREATIVE MUSEUM TOKYOのビルはちょっと・・・。(--;
エレベーターがフロアにありません。正確には非常階段用扉の外にあって、使っていいけど一般人が入っていいのか不安になります。
そしてロッカーがありません。orz 荷物が重くても、会場に持って入らなければならない。“MUSEUM”の名を冠していて、これってどうよ?水や大きな物の持ち込みをどう考えているんでしょうね。

(byふらっと)

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2025年11月13日 (木)

円山応挙展

三井記念美術館で開催中の『円山応挙-革新者から巨匠へ-』展に行ってきました。これも早々に行きたかったけど、グズグズしてたらギリになりました。(^^;
応挙の絵は、なにがしかの展覧会で見ているのですが、ちゃんと応挙としての展覧会は初めてだったことにびっくりです。さすがと言うか、どれを見ても良くて、満足した展覧会でした。
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残念なのは、会場の作りで仕方なかったとはいえ、掛け軸をガラスケースに寝かせて展示はいただけません。(´・ω・`) 無駄に混むし、四方から囲むため人の流れは悪くなるしで、ストレスを感じました。
そうして会場の人の流れが一方通行にならないせいか、とにかく見学者のしゃべる声も大きくうるさかったです。
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落ち着いて鑑賞できないところはありましたが、多彩な応挙の作品を見ることが出来たのは、マジで嬉しかった。(^-^)
さらっとした筆使いの掛け軸(水仙図や福禄寿など)や細密な花鳥画、美人画に釈迦図などなど。
よく実物を観察して描いているところがよく分かります。実物を見られない虎は、毛皮を写生し、そこから立体化して勉強したり。

今回一番の目的は、国宝『雪松図屏風』と新発見された若冲との合作屏風『竹鶏図屏風』『梅鯉図屏風』です。
どちらも画力を見せつけられる傑作でした。合作屏風は、劣化も少なく、こんなにきれいな状態で発見されたことが嬉しかったです。
昨年から待った甲斐がありました。(^▽^) サイコーでした!

(byふらっと)

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2025年11月 7日 (金)

モーリス・ユトリロ展

sompo美術館で開催中の『モーリス・ユトリロ展』に行ってきました。WF本申請が終わるまで我慢しましたよ。(笑)
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“みんな大好きユトリロ”ですが、さすがに70作品を見るとなると飽きるかと思いましたが、そうでもなかったのが地味に凄いなと。(笑) 風景画ばかりは案外飽きるんですけどね。(^^;
“モンマニーの時代”から『モンマニーの屋根』1906年
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構成は3つで、年代順に画風から“モンマニー時代”・“白の時代”・“色彩の時代”になっています。
一番最初の『モンマニーの屋根』が最初期の作品でした。これが不思議と印象がよくて、手前から奥にずっと続く屋根が気持ちの良いリズム感なのかなと思いました。
“白の時代”から『マルカデ通り』1910年
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とは言え、やっぱりユトリロと言えば“白の時代”です。
この街並みと奥に消えていく道の構図がユトリロらしい気がします。そして穏やかだけど、どこか現実感のなく、建物にも重さを感じないところにデ・キリコを思い出すのはわたしだけでしょうか?
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ユトリロはアルコール依存症の治療のため、室内で絵はがきを見たり、記憶の風景を描いたと言われています。「そうなの?」と思っていましたが、いくつかの作品は絵はがきと一緒に展示されていました。
“色彩の時代”から『ボワシエール・エコールの教会と通り』1935年
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“色彩の時代”に入ると画面のすべてにピントが合っているような明瞭な風景と明るい色彩になりました。ちょっと悲しい。orz
それと今まで描いてなかった人物描写が増えました。それもイマイチ好きではないなぁ。(^^;
でも、悪い変化だとも思わないのがユトリロ・マジックかも。
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面白い展覧会だったので図録も買う気でいたのですが、写真がどうしても気に入りませんでした。本物に負けるのは当たり前なんだけど、許容できませんでした。orz
絵はがきも同様で(数が少なかったのもあるけど)、1枚だけGETしました。それも本物はもっと明るくて綺麗だよ。(i_i)
絵はがきより大きいサイズのは、ユトリロには珍しい静物画と『マジック・シティー(ポスター?)』です。どちらも“色彩の時代”ですが、好きな絵です。

ユトリロは、この時代としては珍しくセザンヌの影響を受けてないなぁ~と。ピサロやシスレー(印象派)の影響は確かに感じましたが。
画家としてどんなことを思って作品を描き続けたのか気になりますね。(^v^)

(byふらっと)

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2025年10月31日 (金)

講座:魅惑のルネサンス美術~第1シリーズ~

古代美術初期キリスト教美術に続いて、ルネサンス美術に突入しました。
正直、これ以降の講座は受講するか迷っていました。youtubeの講座や本でも読んだ部分なので、今更感があります。しかし、せっかくなので続けて受講することにしました。
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ちょっと驚いたのが、今までより受講者が増えているようでした。ほとんどが私と同じく続きで受講していると思っていたので、明らかに増えていたのにはびっくりしました。(^^;
でも、講座が盛況なのは大歓迎です。これでますます先生の講座が増えてくれたら嬉しいので。(^^*
知っている話も、聞いたことがあったけど忘れてた話も、改めて聞くと面白いです。
年内は第1シリーズで6回、来年には第2シリーズでさらに6回続きます。まだまだこの講座は終わりません。(^v^)

(byふらっと)

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2025年10月26日 (日)

今さらですが『あやしい絵展』の図録を。

国立近代美術館に2021年に開催された『あやしい絵展』。
展覧会に行った時は、絵画鑑賞の切り口としても面白かったし、知らない画家の作品も多く見ることが出来て満足していました。
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その時、図録を買うかを迷ってやめたのですよねぇ。
それをずっと後悔していて、でも美術館で売ってるのは知っていたので「いつでも買えるさ!」と流してきました。
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しかし、やっと・・・4年越しで買ったよ。(笑)
図録を開くと懐かしい絵もあれば、「見たっけ?」と思う絵もあります。もう一度じっくり見て、記事を読みながら思い出してみようと思います。
さすがに4年もあると、その間に別の展覧会で見た絵もあれば、他の作品を見た画家もいるし、ある意味あの頃より楽しめそうです。

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絵ハガキも購入。杉浦非水を2枚と小倉遊亀の“浴女 その一”。
“浴女~”は昨年行った群馬県四万温泉の積善館の大浴場がモデルと言われています。絵も好きだったけど、あの温泉も良かったんだよ~と懐かしくなりました。

(byふらっと)

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2025年10月25日 (土)

国立近代美術館「記録をひらく 記憶をつむぐ」

国立近代美術館で7月15日から開催されていた「コレクションを中心とした特集 記録をひらく 記憶をつむぐ」に行ってきました。
「そのうちに」と思っているうちに会期は明日までとなり、ギリギリ間に合いました。
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「昭和100年」「戦後80年」という節目に満州事変~太平洋戦争~戦後と戦争にまつわる絵画を中心に、戦争の記録と記憶を未来につなげていくことが大事だと感じられる展示でした。
中村研一“コタ・バル”。真珠湾攻撃の1時間前に決行された上陸作戦。
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開戦直後の戦果が出ている頃の絵より、玉砕や特攻などを扱った絵の方が心に響くものがありました。
戦争画としては玉砕を美化することで戦意高揚を図っているのでしょうが、消耗戦で命が失われていくのは何とむなしいことか。
いま世界中で起こっている紛争で犠牲になっている人たち、そしてお互いを恨んでいる現状の悲劇が、この戦争画の頃と何も変わっていないことに絶望します。
田村孝之助“佐野部隊長還らざる大野挺身隊と訣別す”
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来館者を見渡すと、様々な年代の方がいました。10代~20代の若い方も見受けられたのは、戦争の記憶を継承するという目的に適っているようです。
どのような感想を持たれたのか、ちょっと気になります。
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戦争画の多くは敗戦後にアメリカに接収されたものが、「無期限貸与」という形で国立近代美術館に返還されているものです。
今回のように特集していなくても、普段から数枚ずつ常設展示されているので、過去に見た絵もありました。

数年前、YouTubeで上の動画を見た後で常設展で見たのがこちらの絵です。
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軍歌の説明も書かれており、説明を見ながら歌えちゃうのが良いのか悪いのか。今の時代では考えられませんが、昭和の時代は歌謡番組やバラエティーなどでも軍歌が流れることが多かったんですよね。
今回の展示では軍歌の歌詞や楽譜の展示もあり、知っている歌もそれなりにあったり。
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銃後を守る夫人向け雑誌や、戦意高揚を煽る子供向け雑誌など、戦時下の日常を垣間見られる展示もありました。
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まぁ、今の価値観で見たら碌なもんじゃないですが、当時は仕方なかったのでしょう。そして、現在の紛争地帯でもこうなのかと考えると恐ろしくもあります。
宮本三郎“萬朶隊比島沖に奮戦す”。陸軍最初の特別特攻隊。
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今回の展示で一番気に入ったのがこちら。川端龍子の「洛陽攻略」です。
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大仏に手を合わせる軍人という、戦争という狂気の中に信仰の静かな心が表されていて、少しだけ救われる気持ちになります。

(byぶらっと)

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2025年9月27日 (土)

曼珠沙華まつり

府中市郷土の森で開催中の『曼珠沙華まつり』に行ってきました。我が家の彼岸花も満開に近いので、こちらもいい頃かと思って。(^v^)
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もう2~3年は連続で見に来ていると思います。最初の頃より群生感があり、見ごたえも出てきました。まだ埼玉の巾着田には敵わないけど、近所で見られるところが大事。(^▽^)
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既に枯れ始めている株やまだツボミでこれからという場所も多くありました。まつりの期間に程よく咲いていそうです。
多分、この週末が見頃ではあると思います。駅からのバスも増便され、それでも乗り切らず長蛇の列になっていました。
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まだ株を植えて2年という場所は、我が家の庭並みにポツリ・ポツリの咲いていて「うちのもちょっとずつ増えるんだよ」と納得しました。育て方が間違ってるわけではなさそうです。(^^;
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夕方に1時間ほど散策して花を堪能してきました。

(byふらっと)

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2025年9月22日 (月)

ゴッホ展~家族がつないだ画家の夢~

東京都美術館で12日から始まった『ゴッホ展~家族がつないだ画家の夢~』に行ってきました。
ゴッホ展はオランダでも堪能したし、日本でも何度も行ってるので、どうしようかちょっとだけ考えちゃいましたが、実物は感動が違うので行くことにしました。混むのは覚悟の上です。(^^;
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朝イチで行きましたが、お昼過ぎが狙い目です。帰るころには入場列もすっかりはけていました。
展示はオランダ→パリ→アルル→サン・レミ→オーヴェール=シュル=オワーズと、彼の画家人生を辿る順の展示です。筆使いや色彩の変化が分かりやすいです。
初来日のゴッホの手紙やヨーが残した会計簿が、今回の見どころの一つだと思います。スゴイ人だかりだったので、私はさらっと見ただけですけど。(^^;
所謂ゴッホの代表作と比べると小粒感はありますが、逆にこんなタッチや色使いの絵があったのか驚くところもありました。
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特に気に入った3枚は絵ハガキを買いましたが、色がイマイチ...。orz 仕方ないけどね。
その他“ルナリアを生けた花瓶”・“木底の革靴”・“農家”(公式サイトに画像あり)も実物は感動ものなんだけど、絵ハガキは良さが激減してて買えなかった。
そういう意味では“麦の穂”も色褪せしてるみたいで悲しかったんだけどね。(i_i)
ラストの『イマーシブル・コーナー』(幅14m超の映像)は、酔いそうになりました。(^^; 綺麗だったけど、それほどのものとは・・・ゲフンゲフン。(笑)

(byふらっと)

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2025年9月20日 (土)

フジタからはじまる猫の絵画史展

府中市美術館で今日から開催の『フジタからはじまる猫の絵画史展』に行ってきました。
初日に行った理由は、年間パスポートが残り2日だから。(笑)
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猫と言う西洋絵画ではあまり描かれない(描かれた場合は良い意味ではないことが多い)題材が、いつから主題になったのかという視点で展示がされています。こういう珍しい絵画史の視点は、わくわくして面白いものです。
主題として描かれるようになるのが20世紀頃なので、近代作品が多くなりますけどね。
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藤田嗣治が猫の絵を多く描いているのは有名だし、西洋絵画で猫と言えば藤田というのも分かります。
今回は藤田の猫作品がたくさん見られる展覧会です。
藤田作品では、「猫の喧嘩」「猫の教室」が見どころと思いますが、わたし的には「ふりむく猫」が良かったです。
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それ以外の猫作品もすごく良くて、段々理性が失われて行きました。持って逃げたい衝動に襲われます。(笑)
イチオシは中原實「猫の子」なんですけど、絵ハガキがなくてショックでした。orz 他にも稲垣知雄「歩く猫」や新井完「猫」など沢山お持ち帰りしたい猫さんがいたのですが・・・残念。(i△i)
普段は諦められるのに、今回はどうにも悔しさを引きずってしまいます。さすが猫パワーです。カワイイは正義だと実感しました。

(byふらっと)

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2025年9月19日 (金)

講座:初期キリスト教美術とビザンティン美術 終了

7月からスタートした2回目の講座『初期キリスト教美術とビザンティン美術』が終了しました。
講習途中の8月1か月のお休みがあったせいか、最初の初期キリスト教美術なんかは、凄く昔の話のような気がします。(^^;
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ゴシック期までは、宗教のための美術なので、教義やその解釈によって表現が変わっていくところがポイントでしょうか。
それとロマネスク、ゴシックは教会や大聖堂の建築が主な部分になります。日本では実物を見ることは出来ないので、海外に行きたい熱が再発してしまいました。ロマネスク教会巡礼の旅がしたいよ。orz
今回も面白い講義を受講できました。来月からのルネサンスも申し込んでいるので、期待したいと思います。

(byふらっと)

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