西洋絵画、どこから見るか?展
国立西洋美術館で開催中の『西洋絵画、どこから見るか?展』に行ってきました。久しぶりに古典絵画を楽しめるとうっきうきでしたよ。
この展覧会の特徴はサンディエゴ美術館と国立西洋美術館がそれぞれ持っている作品を、同一作家や主題・地域など重複するところを照らし合わせ、集めている展覧会です。
持ち寄る形で違いや類似する点を見て行くという面白い展覧会になっています。
14世紀のテンペラ画。金箔を使った装飾も美しい。
その時代の幅は広く、初期ルネサンスから印象派までと軽く500年は越します。
展示数が90点を超えるとはいえ、薄くなったり部分的になったりするのは仕方なし。それでも見応えあり!吐血ものです。(笑)
男たちがどこか滑稽。腕に噛みつく男の歯が凄い。
最初にジョット・ディ・ボンドーネ、フラ・アンジェリコと続いたら、そりゃ~テンション上がりまくりです。この1区画だけで1時間以上離れられないかも・・・と戦慄しました。
図録の表紙もコターンとカペ。絵葉書も一番人気で売り切れてました。
ルネサンス→ヴェネチア(ルネサンス期)→北方ルネサンスと続いて、バロック期に入ります。この展覧会ではスペインの画家が充実しているように感じました。
私のお目当てはスルバランの『神の仔羊』です。本で見たことがあったのですが、実物を見る日が来るとは思っていませんでした。嬉しかった。(i▽i)
肖像画では、ジョルジョーネ『男性の肖像』やカペ『自画像』が良かったですが、お薦めはゴヤ『ラ・ロカ公爵~』とリベーラ『哲学者クラテース』です。
ゴヤの忖度しない絵に、彼の内面性まで見える気がします。
リベーラのクラテースは、古代ギリシャ人にスペインの空気感があって面白いです。画力が凄い。
絵画の他に木彫や大理石の彫刻もありました。
特に木彫の『アルカラの聖ディエゴ』が気に入りました。顔の造形もいいですが、僧服のだぼっとした感じとその皺が素晴らしいです。
持って帰りたかった。(笑)
西洋絵画にどっぷり浸れる展覧会に大満足です。
そして企画展に展示しきれなかった5点の作品が、常設展にあるので見落とさないで!!ゴヤやアングルはそちらです。
(byふらっと)
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