版画家たちの世界旅行展
町田市立国際版画美術館で開催中の『版画家たちの世界旅行展』に行ってきました。何度か展覧会を見に行きたいなぁ~と思いつつ、スルーしてしまった国際版画美術館です。(^^;
町田市立国際版画美術館の外観。町田駅からはちょっと遠い。
今回は世界の風景を集めた版画に興味があったのもありますが、なんといっても画家が豪華だったので絶対見たいと思ってました。
ピーテル・ブリューゲル(父)に始まり、ルーベンス、クロード・ロラン、カナレットなど、油彩画の展覧会だったら目玉作品になるようなメンバーです。
エジプト旅行した時に見たメムノンの巨像だぁ~。
その風景が描かれるに至った背景なども考えると、歴史を感じれられて楽しいです。エジプトの版画はナポレオンのエジプト遠征の時のものだったりしますし。また、お抱え画家のアントワーヌ=ジャン・グロの版画もありました。
手彩色された神殿の内部。
ウジェーヌ・ドラクロワはフランス外交使節団の随行画家としてモロッコに行ってます。その版画も見られて嬉しかったし、この経験から“アルジェの女たち”が描かれたのかと思うとワクワクします。
ドラクロワの“ムーア人騎兵の遭遇”がカッコイイ!
ゴーガンのタヒチ生活を描いた“ノア・ノア”やドービニーの船上生活を描いた“船の旅”もありました。ジョルジュ・ビゴーの“クロッキー・ジャポネ”では、明治期の日本の風景がありました。
ビゴーの“羽根つき”。
そうそうたる画家の版画が160点は見応えがありました。
印象派が出てくるまで絵画は構成画(カンバスの中に要素を配置する絵)であり、背景は実際にある風景ではないそうです。風景を忠実に描くのはスケッチだけと思うと、古い時代に忠実に描かれた風景画は貴重だなと思います。
記録したり、たくさん刷って販売できる版画は、いい収入源という側面もあります。絵としてイマイチな感じもする西洋の版画ですが、そこから読み取れるものは多いなと思うと面白さが爆上がりしました。
(byふらっと)
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