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2023年4月13日 (木)

愛と裏切りの作曲家たち 読了

またまた中野京子さんの本です。(^^; 気になっていたけど、そのうちに~で延び延びになってました。
クラシック音楽を聴くのは好きです。難しいことは分からないけど、学校の授業やテレビ・映画などで使われた曲は、聴き慣れているからノリノリだったりしますよね。(^m^)
ここではオペラと作曲家のお話で、オペラを見たことがないのが不安でしたが問題ありませんでした。
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最初にビゼーの“カルメン”で、ビゼーの生い立ちやカルメンの初演時の酷評やらが語られます。酷評に心を痛めながら心臓発作で亡くなった数か月後、そのカルメンが絶賛されるなんて・・・。「数か月で変わるなら最初から正当に評価してよ。orz」と世の無常を感じます。
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そして一番泣けたのがウェーバー“魔弾の射手”です。オペラにというより、ウェーバーに泣けます。結核から自分の死を覚悟し、残される妻子のためにお金を稼ごうと無理してイギリスに渡り客死します。どんなに苦しくても「元気だよ」と手紙を送る彼の愛情に震えた。
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作曲家のやるせない苦しみに胸を熱くしていたら、とんでもクズ男も登場。プッチーニは“蝶々夫人”です。
ハンサムくん・略奪愛・数々の浮気か~ら~のぉ、妻の暴走と愛人(誤解)と貶められた女性の自殺...。元凶は、おまえだよ!ヽ(`Д´)ノ
自分の言動の結果を想像できないダメ男の、理想の女性像が反映されてるオペラだと思うと、ちょっと嫌な気持ちになるね。(^^;
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この本の中では比較的良い結果で書かれているのが、ヴェルディ“椿姫”です。
彼の人生の一場面を切り出したかのような椿姫のストーリー。ただし椿姫は悲劇ですが、彼はハッピーエンドです。一度は道を踏み外しても救われる(やり直せる)という信念を貫いた人でした。

8人の作曲家のエピソードが語られていますが、興味深かったのは“オペラや作曲家あるある”的なお話。
ライバルを蹴落とすためにサクラを雇って野次を飛ばしたり邪魔をするなんて、今では考えられません。
知らなかったクラシック音楽界隈のネタも新鮮でした。これも面白かったのでお勧めです。

(byふらっと)

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