彼女の家計簿 読了
『三千円の使いかた』から続けて原田ひ香さんの『彼女の家計簿』を読みました。こちらは純然たる小説だったといってもいいかな。(^^; しかし、ヒットした『三千円~』にあやかりたいのか、帯には「~家計簿に見出す、お金のこと~」とありますが、それはつりだと思う。戦中戦後の50銭、1円から何を見出すというのだろう。(笑)
タイトルに家計簿とついていますが、少々無理やり感がありました。
最初こそ配給や闇市の買い物について書いてありますが、その後は備考欄に書いていた日記が話を展開させていきます。はっきり“日記”と書きたかったけど、“家計簿”を使いたかったんじゃないかと邪推するほどです。(^^;
まぁ~それはどっちでもいいですが、物語は面白かったです。シングルマザーの主人公が祖母と思われる人の家計簿(日記)から、祖父母・両親との関係を見つめます。それがちょっとミステリー的で先が気になって一気に読んでしまいました。
家計簿は主人公だけではなく、それを発見したNPOの代表とその周囲の人をも巻き込んでいきます。それぞれの人が過去と向き合う物語でした。
(byふらっと)
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