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2023年2月23日 (木)

亜欧堂田善展

2年ほど前に「遠いなぁ~f(^^;」と言いながらも行った千葉市立美術館で江戸の洋風画家“亜欧堂田善”の展覧会が開催されています。「あと3日で終わっちゃう。(><)」と慌てて行ってきました。
片道2時間・・・もう行かないだろうと思ったけど、気になる企画展があったら仕方ないか。(笑)
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この亜欧堂田善は司馬江漢に師事した(途中で破門されたらしいけど)江戸後期の洋風画家です。
白河藩主・松平定信に見出され、西洋絵画や銅版画の技法を学びました。その後、幕府の依頼を受け『新訂万国全図(世界地図)』や『医範提綱内象銅版図(解剖図)』の絵師に抜擢されました。
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日本に伝わった銅版画の模写や作品の部分を組み合わせて作った銅版画が面白かったです。ヨーロッパに行けない以上まねるしかないよね。(^^; それは写真に撮れなかったのが残念。
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模写も上手くて、一見すると日本製(模写)とは思えない完成度でした。
自身の作品では、遠近法を使った日本風景画がいい味を出していました。画材に試行錯誤が見られ、西洋絵画の油絵とは違う質感が面白かったです。
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風景を遠近法で描いた肉筆画もいいのですが、やっぱり銅版画小形江戸名所図は秀逸で見ごたえがありました。構図は似たものが多いのですが、馴染みの少ない遠近法を効果的に感じられて当時の人々は面白かったのではないでしょうか。
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買ってきた2枚の絵ハガキは特に気に入ったものです。上の『品川月夜図』は部屋から遠くを見下ろす構図もいいのですが、後ろ姿の女性のS字曲線が優美でドレスのようにも見える着物もいいです。
下の『三囲雪景図』は、田善が一番多用した構図です。雪景色に趣があり一見すると油絵に見えません。
江戸後期というと浮世絵が注目されますが、その時代にまだまだ色々な絵にチャレンジしていた人たちがいると知りました。面白い展覧会だったので、(できれば近場で)もっと企画してほしいです。

(byふらっと)

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