ヴァロットン-黒と白展
三菱一号館美術館で開催中の『ヴァロットン-黒と白展』に行ってきました。ヴァロットンの木版画が180点も展示されているなんて、見るのも大変そう。f(^^;
展示室はこんな(↓)感じ。版画のサイズはどれも同じようなものだし、それぞれに長い説明がついてる訳でもないので、鑑賞時間はそれほど長くなりません。5室中の2室目<パリの観察者>だけ写真撮影が出来ました。
版画のバリエーションが豊富で、事故やデモなどのジャーナリズム的なものから、『アンティミテ(=親密)』のタイトルを付ける男女の怪しい雰囲気の連作だったり、葬儀や殺人といったものもありました。どれも白と黒のバランスが絶妙で、作品に深みがあります。
版画の希少性を高めるために、限定部数を摺ったら版木を割り、証拠として割った版木を摺っていました。なので、現在ヴァロットンの版木はほぼ残っていないそうです。1つだけ展示されていた版木は、かなり貴重なようです。
若い頃は貧しく苦労したそうですが、版画が大当たりしてからは人気版画家になったみたい。そしてブルジョアな未亡人と結婚した後、それまでの労働者階級の友人とは関係を絶ったとあったけど、それってちょっと...。「えっ?感じ悪」って思うけど、本当のところが分からないのでなんとも言えませんよね。(^^;
絵ハガキは悩んで4枚買ってきました。上の段(入浴)と(所蔵票)は、好きな作品。下のも気に入ったのですが、(にわか雨)と(ユングフラウ)は、何となく日本の版画と比較したくて選びました。
(にわか雨)は小村雪岱の(おせん 雨)と、(ユングフラウ)は葛飾北斎の富士などと。木版画と言われると、そんな対抗心も出て来ちゃいます。f(^^; でも、(にわか雨)の正面向いてる男の子が可愛かったというのが一番の理由だったりする。(笑)
今回はほぼ版画でしたが、ヴァロットンの油彩画も見てみたい。機会があったらいいな。
(byふらっと)
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