鉄道と美術の150年展
年内駆け込み美術館巡りのようになってます。(;´▽`A`` そのうちと思っていると終わっちゃうからね。
来年1/9までと終わりの近い東京ステーションギャラリーで開催中の『鉄道と美術の150年展』に行ってきました。明治5年に東京-新橋間が開通し、また同じ年に“美術”という言葉が誕生しました。正に“鉄道”と“美術”の150年です。そう言えば東京国立博物館も創立150年でした。明治の力強さを感じます。
展示は鉄道に関していれば、例え画面に(蒸気機関車の)煙しか描いて無くても取り上げる、執念すら感じる展示の数々です。(笑)
開通当初、浮世絵に描かれる機関車は“外国から来た見たこともないもの”を知らせる情報誌のような役割でした。それが次第に市民の足となり生活に馴染んでくると、客車の中で過ごす人や駅舎の中の雑踏など油彩画の画題になっていきます。
この辺りはどれも力作揃いで、見ていて楽しいです。
福沢一郎“天地創造”。展覧会では原画が展示されてる。
実物(↓)は東京駅京葉線の改札近く。見てきた!
戦後になると絵画の画題より写真の被写体になっていきます。こうした変化に世の中の流れみたいなものを感じました。
展示数が多く(150年にかけて150点集めたとか...)、全部見るのも肩と腰に来る。orz でも、見応えのある内容でした。
個人的には、勝海舟の“蒸気車運転絵”(蒸気機関車の水墨画)や小林清親の新版画、赤松麟作“夜汽車”や木村荘八“新宿駅”といった油絵が良かったです。川上澄生の木版画や山下清の“弥生軒の弁当掛け紙”なども面白かった。
R・O・T(進駐軍鉄道指令部)の待合室のレリーフ。
こちらも京葉線の改札口近くに移設。
ポスターでは杉浦非水の“東洋唯一の地下鉄道 上野浅草間開通”や里見宗次の“Japan:Japanese Government Railways”、うっすら覚えている“ディスカバー・ジャパン no.4 1971年”ですね。
旦那さまは、長野重一“デパートの開店祝い 東京新宿”という多分小田急デパート屋上の写真で、向かいのスバルビルが写っているのがイチオシだそうです。動機が不純すぎる。f(^^;
“鉄道”という明確な目的で集められたあまたの作品に学芸員さんの力量を感じました。(笑)
(byふらっと)
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