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2022年11月 9日 (水)

天使と悪魔の絵画史 読了

コロナの所為とは言いませんが、なかなか中世の西洋絵画を展覧会で見ることが少ないのは悲しいです。国立西洋美術館の常設展にもいい作品がありますが、やっぱり絶対数は少ないです。
そんな中、この本はある意味欲求不満の解消です。(笑)
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テーマは天使と悪魔。聖書の中で語られる天使や悪魔の成り立ちや階位、エピソードを表す絵画を約120点も紹介しています。
特に興味深いのは、天使の容姿は威厳や美を表していて独創性は少ないのですが、悪魔は画家の個性が出ています。ヒエロニムス・ボスの悪魔は独特で愛嬌すら感じられました。
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どれも実物を見てみたいと憧れますが、ギュスターヴ・ドレが描いたダンテの“神曲”の挿画が素晴らしく、この挿画があるなら“神曲”も読破できるんじゃないかと思うほどです。...というか、絵を見たさに本を買ってしまいそうで怖い。(笑)
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中世の頃は、神々しさや畏怖の念をいだくような天使達も、近代になっていくとロマンチックだったりメランコリックになっていきます。それは聖書の中とは別のものであるかのようでした。

天国と地獄、楽園と反逆、最後の審判、罪と罰など、自分はファンタジーな世界感を楽しんでしまいますが、キリスト教徒にとっては日本の仏画や地獄絵などと同じような気持ちで見ているんだろうと思います。
どれも素晴らしい絵でした。あぁ、本物が見たい。orz もっと沢山の絵を見たくなる本でした。(^^;

(byふらっと)

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