ポンペイ展
東京国立博物館で開催中の『ポンペイ展』に行ってきました。早く行きたくてウズウズしてたけど、WF終わるまでオアズケでしたよ。(^^*
前日に映画『ポンペイ』まで見た。ポンペイの生活や地震への不安とか...そんな映画かと思ったら『グラディエーター』だった。(^^;
紀元79年のヴェスヴィオ山噴火で埋もれてしまった都市ポンペイ。遺跡発掘で出土した数々の名品が展示されています。フレスコ画、モザイク画、石像、ブロンズ像、宝飾品、生活用品、全てが素晴らしい物でした。ずっと興奮しっぱなし!(’∀’*)
時代的にまだキリスト教じゃないから、フレスコ画はどれもギリシャ神話を題材にしたものでした。あまり見ないから新鮮です。
三美神ってこの時代からこのポーズなんですね。ルネサンス期の三美神が始まりではないんだと改めて思ったし、1000年以上経っても同じような構図なんだと感心した。
今回、驚きの一品。黒曜石の杯です。
昔は矢じりに使われたと聞きますが、こんな塊があるなんて!それを杯に加工しているのも信じられない。Σ(゚口゚;) 表面にはエジプトの神や王が象眼されています。精巧で美しい。
ライオン形の3本足付きテーブル。展示ではテーブルのモザイク画が見えないから、一生懸命上から写真を撮ったのに、このテーブル部分はブルボン王朝時代に付け足されたらしい。(^^;
3本足はちゃんとエルコラーノ(ポンペイ近くの街)からの出土品。このライオンの顔もいいけど、胸辺りから下を1本の足にしてしまう潔さが素晴らしい。カッコイイです。
モザイク画はどれも素敵で選べません。(><) 全部見てほしい!
そんな中でこの“テーブル天板(通称メメント・モリ)”がいい。死の象徴ドクロの上下に測量用の水準器と運命の車輪。はかない命の象徴である蝶。ドクロの左側は富と権力、右側は貧困の象徴。社会階級に関係なく死は平等に訪れるという意味。「メメント・モリ」ってキリスト教の教えの一つかと思ってたけど、それも違うんだ~。
右の“ネコとカモ”は、ネコに打ち抜かれました。(笑) 動きや毛並みの表現が素晴らしい。前1世紀頃の作でアレキサンドリアの出ではないかと推測されています。クレオパトラの死後、ローマに支配されてからのアレキサンドリアってこと?歴史は壮大ですね。
生活用品を見ると現代まで変化が少ない・・・というか、今も同じと思うものが沢山あります。
写真は竿秤とバケツです。完成度高し!写真にないけど、コンパス・農具・外科用品も馴染みの形ですよ。(笑)
第2会場は「ファウヌスの家」「竪琴奏者の家」「悲劇詩人の家」と3つの家の出土品を屋敷の一部を再現したり、模型にしています。その家を訪れたような気に・・・なれる。多分。(笑)
この“踊るファウヌス”が家の名前の由来。ファウヌスと言われているが、実際はギリシャ神話のサテュロスらしい。前2世紀頃のブロンズ像で、身体をひねり躍動感を感じます。ヘレニズム美術の特徴だそうです。バチカンで見たラオコーンもそうでしたね。
「竪琴奏者の家」の中庭(ペリステュリウム)に置かれていた鹿とライオンのブロンズ。
人間だけじゃなく動物のブロンズも沢山ありました。どれも完成度高し!鹿が美し過ぎて、その場から離れられない。
“詩人”または“哲学者”のフレスコ画。
しかし、私は敢えて言おう!「これは阿部寛だ!」と。(笑)
「悲劇詩人の家」では、家を模してフレスコ画が展示されています。
絵の題材はギリシャ神話でした。“ヘレネの略奪”、“ユピテルとユノの聖婚”、“イフィゲネイアの犠牲”など、分かりそうで分からない。(笑) ギリシャ神話は西洋絵画で歴史画の一つとして見ますが、この時代はもっと身近なものだったんだなぁと感じます。
充実の展覧会でした。すべて、余すことなく展示の目玉!会場を2周して約2時間半ほど滞在してしまった。(^^; 90分以内を推奨されていたのに。写真撮影OKだったので何枚か撮りましたが、混んでるときは難しい。人が映っちゃうし邪魔にもなるだろうし。中にはスッゴイ一眼で解説と作品を手当たり次第撮ってる人もいた。そうなると作品を見ているのか疑問に思うわぁ~。(^^; 図録買ってゆっくり読んだ方がいいよ。(笑)
買って来た図録を見ているともう一度行きたくなります。そしていつかポンペイに行って、遺跡をめぐりたいです。
(byふらっと)
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