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2017年8月14日 (月)

「若冲」読了

引き続き“ふらっと”の友人から薦められた本です。
昨年、生誕300年記念の展覧会が5時間待ちとかで話題になった伊藤若冲の半生を描いた歴史小説。

歴史小説は史実以外の部分を作家さんが創作するのは常識なのですが、この友人はすべて史実と思っていたらしく、創作部分があったということに驚愕したとか。
しかし、明確な証拠はないとは言え、一度も結婚していないのが通説となっている若冲に対して、「自分が絵に没頭して顧みなかったため結婚2年目で自殺してしまった奥さんの供養で絵を描き続けている」という大胆設定は確かにどうかと思いますね。お話の冒頭部分からストーリーの根幹に関わる事柄でそれをやられてしまうので、その友人の気持ちがとても理解できます。

執筆は2013~15年とのことなので昨年のブームに乗って書かれたものではないのですが、昨年話題になった作品を次々と描いていく過程が綴られているのは食傷気味になってしまうのも、イマイチ。(^^;)
「小説」として楽しむには面白いのですが、すべてが嘘くさく感じてしまうのは残念でした。でも、池大雅、円山応挙、谷文晁が次々に登場するのは、読んでいて楽しかったですよ。

(byぶらっと)

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