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2017年8月10日 (木)

「無私の日本人」読了

以前読んだ「徳川が作った~」と同じ作家さんの著作で、一緒に“ふらっと”の友人から薦められた本です。読み終わったのはずいぶん前なのですが、やっと落ち着いて感想文を書く時間が取れました。
今回は歴史の解説書ではなく、史実をベースに歴史に埋もれた「無私の日本人」を掘り起こした3編から成る歴史小説です。

短編の1つめは仙台藩の貧しい村を救った9人の有志のお話。映画化され、ブックカバーにもなっている人達です。
私財を投げ出して村を救う仕組みを確立しつつ、子孫にはそれを誇ることを禁じたという、正に無私の人々。歴史に埋もれた人々を掘り起こして小説にしたことに感心します。

2つめは茨城に伝わる儒者、中根東里。他の2編に比べると、少し短めです。
困っている人がいると持っているものすべてを与えてしまうような人の良さ。それでいて荻生徂徠の人間の小ささが際立つような多才人。こんなすごい人がいたこと、そして歴史の表舞台に現れないことに驚きです。

そして、最後は数奇な運命を辿った女性、大田垣蓮月。文武両道に秀で、後の富岡鉄斎の面倒も見た人とか。私財を投じて人々のために橋を架けるなど、こちらもまた出来た人。

正に「無私の日本人」を取り上げた本書。著者も後書きで書いているとおり、今の時代こそこういった日本人の美徳を見直すべきなんでしょう。
もちろん、現代の一般庶民がこんな特別なことをできる訳ではありませんが、気持ちの持ちよう一つでギスギスした世の中も少しはマシになるかもしれません。

結局「武士の家計簿」にたどり着けずじまいですが、これはこれで良い本でした。

(byぶらっと)

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