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2016年4月25日 (月)

軽自動車戦略の明暗

三菱自動車がまたやらかしたようですね。
2000年から2004年に大規模なリコール隠しをやり、会社の存続をかけて膿を出し切ったはずが、企業体質はそうそう変えられるものではなかったようです。

Mitsubihi_1s今回の原因の一つとして、土曜の朝に見た「ウェークアッププラス」では軽自動車のシェア争いを挙げていました。同じ論点で毎日新聞がwebに記事を掲載していたので、そちらをリンクで紹介しつつ、2015年の軽自動車シェアのグラフを引用させていただきます。
軽自動車はダイハツとスズキに2/3のシェアを取られ、燃費競争に出遅れた三菱が焦って不正を働いたのではないかということらしいです。

ところで、スバルの軽自動車の自社生産は2012年2月末に終了しています。その決定をしたのは更に遡る2007年10月
中を取って2011年の軽自動車シェアのグラフをネットの記事で見つけたのをお借りして貼り付けさせていただきます。Mitsubihi_2スバルの軽自動車シェアは三菱以下だったんですね。\(^o^)/
もちろん、それで不正に走るというのは三菱の企業体質の問題です。馬鹿が付くほど正直で、糞が付くほど真面目な富士重工業がそんなことをするとは思えません。
でも、軽自動車を売らんがため不正に走った三菱と、「選択と集中」という言葉で軽自動車から撤退した富士重工業の差が、2016年になって明確に表れているのは事実。
今でもスバルの軽がなくなったことは悲しいし、軽ユーザーを切り捨てたことには納得できない自分がいます。しかし、経営判断としては正しかったんでしょうね、悔しいですが。(^^;)

フォルクス・ワーゲンがディーゼル車の排ガス規制逃れで危機に陥っているのは記憶に新しいですが、数年前には韓国の現代自動車と起亜自動車がアメリカで燃費の改竄をして、ユーザーへの補償で大変なことになってました。「まさか日本の企業が」と思いますが、ここまで来ると「三菱ならさもありなん」と納得できてしまうのが残念です。

以前の三菱自動車のリコール隠しと前後して、同じように問題を起した雪印は大規模な事業再編を強いられ、一部事業は廃業したり雪印ブランドを使えなくなったりしました。しかし、三菱自動車は潰れた場合の影響が大きすぎる所為か、なんだかんだで救済され、その当時はとても理不尽に感じました。

日本の自動車産業の信頼性のみならず、日本の製造業すべての信用を失墜させた三菱自動車。今回も単にユーザー保障やエコカー減税の補填だけで済ませるようなら、日本の倫理も終わりでしょう。
今度こそ、二度と不正などしようと思わないくらい、徹底的に体質改善を図ってほしいものです。保証や減税分の補填で、会社が潰れなければですけどね。(≧m≦)

(byぶらっと)

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コメント

 三菱はどうしようもないですね。。。このままですとどこかに買収されて終わりそうです。
 スバルの軽撤退は消極的支持でしたが、今の快進撃を見るとやはり正しかったのでしょう。ダイハツ、スズキの2強で6割のシェアですと、ホンダのNシリーズのようなヒットがないと挽回は難しかったと思います。ホンダはNの開発費を投じる体力があり、ヒットしたから今のシェアがあると思います。スバルはそこまで軽に開発費を投じる体力はありませんでした。
 三菱にハナシを戻すと、前回は重工や銀行が救済しましたが、今回はどちらも体力があまりない状況のようですから最初に書いたようにどこかに買収されるのではないかと思っております。

投稿: 夢の助 | 2016年4月27日 (水) 08時39分

>夢の助さん
スバルの軽撤退は、今になって考えれば理にかなった経営判断だったと認めざるを得ないんですよね。
スバルファンから反発も多かっただろうに、よく決めたと思います。

対する三菱。
「2度あることは3度ある」と思われちゃうと、今回の立て直しは厳しいでしょうね。10年以上経つ間に、リーマンショックがあったりして、銀行等も余裕はなさそうですしね。
ただ、海外旅行に行くと、三菱はトヨタ・ホンダに並ぶ人気ブランドだったりする国もあるので、どこかしらは買収してくれるとは思いますけど。

投稿: ぶらっと | 2016年4月28日 (木) 00時57分

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