「相田家のグッドバイ」読了
「すべてがFになる」などのミステリー作家さん森博嗣氏の「相田家のグッドバイ」(幻冬舎文庫)を読みました。「森ミステリィ最大の、悪魔的プロット」という帯と、「限りなく私小説の姿を纏う告白の森ミステリィ」という紹介文に惹かれたのですが、これは騙されました。(^^;)
期待したようなミステリーではなく、親や自分の老いとか死といった身につまされるお話。生きる上での価値観や物への執着など、色々と考えさせられます。
親や自分の老いを実感し、その死を意識する年代になった人にとっては読む価値があると思います。が、ミステリーと思って読むと「求めていたものと違う!ヽ(`Д´)ノ」ってことになります。
物への執着が強いオタクなので、家の中はとにかく物にあふれています。
でも、自分が死んでしまえば全てゴミなんですよね。価値観が共通する人に引き継いでもらえるなんてことは、まずあり得ません。
だから断捨離に走るか、死ぬまではせいぜい楽しむかは人それぞれなんでしょうけどね。
そんなことを考えるきっかけにもなる本書は、「森ミステリィ」じゃなくて「メメント・森」って感じじゃないでしょうか。
(byぶらっと)
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