「怖い絵 泣く女篇」読了
1枚の絵画から“怖い話”を読み解く短編集「怖い絵 泣く女篇」(中野京子著・角川文庫)を読みました。
絵に描かれている事柄だったり、作者の立場だったり、描かれた時代背景だったり。古くはルネッサンス以前のオランダ絵画から、新しいものは20世紀の作品まで。
拾ってくる“怖い話”に一貫性はありません。ちょっと絵に興味がある人なら誰もが知っている逸話もあれば、その絵が描かれた当時の事情の解説もあり。ものによっては独自解釈に基づくこじつけ(^^;)まで。本書の副題はピカソの「泣く女」で、さんざん女を泣かせて絵の題材にした後に描き尽くしたらボロ布のように捨てるピカソの怖さなんてお話も。
「怖い絵」はシリーズ化されているらしく、この前に副題のない「怖い絵」、後に「~死と乙女篇」があります。また、別の著者による同じテーマの本もあるみたいですね。
ちょっと絵の見方が変わるので、前後の本も読んでみたいと思います。
(byぶらっと)
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