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2013年5月19日 (日)

「告白」読了

Kokuhaku

「告白」(湊 かなえ 著/双葉文庫)を読みました。
映画化もされたらしいですが、原作も映画もまったく知りませんでした。
第一章にあたる短編が雑誌に掲載されたのが2007年、最終章まで単行本になったのが2008年、文庫化・映画化が2010年と少々古い作品です。
たまたま“ふらっと”が兄から借りた本が置いてあったので読んでみました。

中学生による殺人事件に端を発し、多くの人の運命が狂わされている顛末がミステリー仕立てで書かれています。
被害者家族、犯人、共犯者、クラスメイト、犯人の家族など、様々な立場の関係者が順に告白していく短編構成でストーリーが進み、それぞれの心理を語りつつ、その人だけが知る新事実が明かされることで意外な展開となるのは、現実を見るようで恐いくらいです。
イニシャルでぼかしながらも実在の事件を引用していて、少年犯罪、少年法、被害者感情についても考えさせる内容になっています。

ミステリーとしても楽しめますが、最後まで救いはなく後味の良い物ではありません。
もっとも、犯罪自体が救いもなければ後味の良い物ではあり得ないので、「考えさせる」という意味ではこれが正しいのかもしれませんが。
直近で読んだ他のミステリー小説では、ミステリーのために設定された舞台で小説を書くために無理矢理事件が起こされている感が否めません。
しかし、この「告白」では登場人物達の日常の葛藤から行為がエスカレートすることで、どうしようもなく犯罪が行われます。その辺の“自然さ”が、また後味の悪さに拍車を掛けているんでしょうね。

なんか今さら読んだとか、しかも感想をblogに書くなんていよいよ今さら感の極みですが、素直に読んで良かったと思える作品でした。

(byぶらっと)

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