ほんのまくら~答え合わせ
4冊購入したうちの1冊目を読みました。 「水のように澄んだ空が星を漬し、星を現像していた。」という書き出しで選んだ本は、サン=テグジュペリの「夜間飛行」(新潮文庫・堀口大學訳)に収録された「南方郵便機」でした。
透明感のある綺麗な文章だと思って選んだのですが、開封してみて納得。
中学生の頃から本はそこそこ読んでいますが、若い頃に読むべき本もずいぶんと素通りしています。
“文学少女”シリーズや「ビブリア古書堂」を読んでそこに登場する名作文学も読みたいと思っても、なかなか実際に読んでみるところまでいきませんでした。この本だって、このフェアがなければ一生読まなかったんじゃないかと。(^^;) このフェアは本当に良いきっかけになりました。
先日、Yahoo!ニュースでも「ほんのまくら」フェアが盛況のうちの終了したことを伝える記事が載っていました。(リンク先のニュースでは一部ネタバレがあります。ニュースの掲載期限が切れるかもしれないので、「続きを読む」に全文を引用しておきます。) 気になる売り上げは目標の25倍とか!?∑(゚∇゚|||)
本の選び方に新しい楽しみを与えたこの試みは、企画した書店の予想を大幅に超える読者の賛同を得たようです。確かに売り場は賑わっていたし、本を選ぶのも新鮮で楽しかったもんなぁ。(^-^)
さらにフェアもやりっぱなしでなく、答え合わせをしてくれるのも嬉しいです。画像のチラシは、左がフェア開催中の「まくらリスト」で、“まくら”だけが掲載されているもの。そして右がフェア終了後の「解答編」で、“まくら”に加えて本のタイトル・著者・出版社も載っているものです。
チラシのあとがき部分も、フェア開催にあたってのものから、フェア終了後の結びに換わっています。こういうところもフェアの手作り感が伝わってきて好感が持てます。
残り3冊も、開封するまで答えは見ずに、ゆっくり楽しみたいと思います。開封するときのワクワク・ドキドキまでが、このフェアの楽しみですから。
(byぶらっと)
---(以下、Yahoo!ニュースより引用)---
「書き出しだけで購入」“本の闇鍋”で驚異の売り上げ
産経新聞 9月21日(金)14時14分配信
書き出しだけで本を選んでみませんか-。東京都新宿区の紀伊国屋書店新宿本店でこの夏に開催されたユニークなフェア「ほんのまくら」が驚異的な売り上げを記録した。対象は102タイトルで売上総数は1万8617冊。書店側の目標の約25倍となった。ネット上で「本の闇鍋」と話題になるなど、読書の魅力が失われていないことを証明した格好だ。
「あした世界が終わる日に一緒に過ごす人がいない」。フェアは、文庫本にその本の冒頭一文がデザインされた手作りのカバーをかけてビニールで密封して販売するもの。作品名も作者も分からない。
期間は7月26日から9月16日。当初は100タイトルでスタートしたが、8月上旬に短文投稿サイトのツイッターで「本の闇鍋」などと話題となり、人気に火が付いた。
各タイトル15冊ずつの計1500冊仕入れ、半分の750冊販売が目標だったが、1日で1千冊以上売り上げる日もあり、4タイトルが在庫切れに。急ぎ2タイトルを追加した。フェアを企画した仕入課係長の伊藤稔さんは「ネットの力はすごい」と舌を巻く。
前記の「あした…」は1112冊売れ、売り上げトップとなった「求愛瞳孔反射」(穂村弘著、河出書房新社)。この本は平成19年初版の詩集で、伊藤さんによると、同店では月に1、2冊程度しか売れていなかったという。
フェアがここまで人気を集めた理由は何なのか。伊藤さんは、返品がほとんどなかったことを挙げ、「既読リスクを含めて、本を選ぶ楽しさを味わってもらえたからでは」としている。また、少ない情報だけで興味を引かれる本を探す楽しみもあったとみられる。
同店では23日まで、フェア出品タイトルの作品名などを明かす「答え合わせ」を実施している。
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