BFの不調で、ディーラーからはかなり強く買い替えを勧められました。ちょっと弱気になったのと、BPレガシィ(2.0iの5MTとアウトバック2.5iの4AT)に試乗したらBFからの格段の進化を感じたことで、一時は「買い替えても良いかな?」と思ってしまいました。ただ、買い替えの決心をするにはあと一歩な部分があり、BFの修理を選択しました。スバル歴20年超、レオーネから乗り継いできたスバリストとして感じる「あと一歩」を書き記してみようと思います。
買い替えに至らなかった理由は主に3つあります。
1.アウトバックにMTの設定がない
2.濃色ガラスは嫌い
3.エレクトロ・ルミネセント・メーターはもっと嫌い
ちょっと長くなりますが、それぞれ詳細な説明は以下のとおりです。
1.MTへの拘り
どんな排気量、どんな性格の車でも「MTで車を操る楽しさ」を求める人はいると思います。AT比率が非常に高い日本にあって、メーカー別に見るとMT比率が一番高いのがスバルだと聞いたことがあります。ドライバーズカーならではと誇りに思いますが、それでも近年はMT設定が減ってきています。大排気量でゆったり走るという性格付けにより、先代のランカスターやフォレスターに設定があった5MT D/r(デュアルレンジ)がなくなったのもその流れなのでしょう。ほとんど売れない車種を設定する余裕もないでしょうし。
しかし、WEBでアウトバックの輸出仕様を見ると、5MT D/rがカタログモデルとして存在しています。シルバー/グレーのツートンカラーまで。まったく作っていないなら諦めますが、群馬で作って輸出していると知ってしまうと「もしかして次の年改で復活するかも」とあり得ないと分かっている期待を持ってしまいます。
実はATの方が走りのスムーズさも燃費も良かったりしますし、なにより楽なのは分かります。が、例えば加速したいときに「アクセルを強く踏むとシフトダウンされる」のか「シフトダウンしてからアクセルを踏み込む」とか、「カーブの出口で加速しようと思っていたらその手前でシフトアップされてしまう」のか「加速に備えてシフトアップしないでおく」といった場面で、ATには違和感=物足りなさを感じてしまいます。
2.濃色ガラスってそんなに良いものですか?
メーカーオプションを付けようとすると、一番に濃色ガラスが付いてきます。「素ガラスでサンルーフ」とか「素ガラスでテレスコピック・ステアリング」などという選択肢は一切ありません。営業さんに訊いたら「プライバシーや真夏の紫外線対策で濃色ガラスを希望するお客さんがほとんどだから」という答え。本当に皆さん濃色ガラスが好きなのでしょうか? 中には仕方なくという方もいるのでは?
運転中に振り返るわけにいかないドライバーにとって、ルームミラー越しに見る後ろの景色もドライブの楽しみの一つです。ところが濃色ガラスになると、それが薄暗く曇って見えます。これでは楽しみも半減です。
また、混んでいる道では前車の窓越しに見える2~3台前の情報というのは非常に有用です。それも濃色ガラスになると見にくくなります。自分が前を見にくいと言うことは、後ろの車も自分の前を見にくくなると言うこと。事故に巻き込まれる可能性、事故を誘発する危険性のある濃色ガラスの車には、自分のポリシーとして乗りたくありません。
営業さんにも「素ガラスの設定が一切なくなったら、スバルの良心を疑いますよ」とお願いしてきました。
3.エレクトロ・ルミネセント・メーターって危なくない?
最近、すっかり日も落ちきっているのに車幅灯すら点灯せずに走っている車を頻繁に見かけます。始めは「何故?」と疑問に思ったのですが、最近は「もしかしてELメーターの功罪では?」と思うようになりました。昔ながらの透過照明式メーターだと、夜間はライトを点けなければメーターも真っ暗で見えません。だからライトを点け忘れていることにすぐ気づきます。ところがELメーターは常に明るいです。街灯が整備されて前も見えるような都市部の状況では、まったくライトをつけていなくても気が付かない可能性が高いです。
でも、それが如何に危険なことなのかは考えなくても分かります。自分が周りを見えている程に、周囲は自分の存在を認識してはくれません。昨今では「ライトは周りを照らすものではなく、自分の存在をしらせるもの」というのは常識です。だからこそ「夕暮れ時は早めのライト点灯」が推奨されています。それを忘れることを助長するような装備は、あってはならないものと考えます。
「格好だけで売れる」以前に、キャンセルできないオートライト(自動点灯装置)を装備するとか、北欧のようにエンジンをかけたら自動的にライトを点灯させるというのが先ではないかと思います。そういう取り組みこそが「スバルの車造り」であり「Active Driving,Active Safety」ではないかと。
ついでに言えば「赤いメーター」もどうかと思います。従来の緑+オレンジ系のメーターでは「赤いランプ=警告灯」で、何かの異常があればとても目立ちます。メーター全般が赤いと、警告灯が点いていても見落としそう。(^^;) まぁ、今時の車で警告灯が点くようなことはないのでしょうけど。
以上のような理由から乗りたい車種・グレードが絞れなかったため、「買い替え気分」が萎えていったというのが真相です。だって、今のどのスバル車と比べても、多少の難ありと言えども自分のBFがすべてにおいて勝っていましたから。これから維持費が掛かるリスクを差し引いたとしてもです。
“市場のウケ”からはほど遠い意見ですが、これは免許取得からスバル一筋20年超、スバルに育てられた感性・安全意識から感じることです。マイナーな意見ですが、あながち間違いでもないという自負はあります。「売れる基準」からは程遠いでしょうが、少しでも考慮いただければと思います。>富士重工さん
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