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2006年3月11日 (土)

がんばれ!ココログ

昨年の初冬頃からレスポンスが落ちたり、フリー版の導入に伴い有料サービスが置いてけぼりにされたりと、問題続きだったココログ。最近やっと落ち着き、3月28日には有料版の機能をフリー版に追いつかせるバージョンアップも行われるとのことで、徐々に信頼回復に向かっていました。
スタッフのblog「ココログスタッフからのお知らせルーム」には、「ココログシステム全体のレスポンスに影響を与えぬよう、段階的な導入を検討しております。」という、心強いお言葉も。しかし...

昨日のメンテナンスは3月28日に向けての段階的な導入の一環だったのかもしれませんが、いきなりつまづいてしまったようです。私も以前はSEとして働いていましたので、システムリリースの難しさは分かります。どんなに準備しても、想定から漏れてしまったケースに当たることもあるでしょう。ですが、@niftyのトラブルにはどうにも拙い点がいくつかあります。
【1】以前の教訓がまったく活かされていない
3~4ヶ月ごとに大規模なトラブルを繰り返すというのは、責任ある企業の姿勢としていかがなものかと思います。
例えば鉄道でも電気でも電話でも銀行のATMでも、事例は何でも良いです。利用者の多い時間帯に半日もサービスを停止してメンテナンスを行い、そのまま24時間も障害が続くような事態になったとしましょう。百歩譲って事故は起きてしまうものなので仕方がないとしても、「二度と同じ問題は繰り返さない対策」は立てるものです。
前回ユーザーから沢山の指摘を受けて約4ヶ月での大トラブル。ユーザーからの指摘を真摯に受け止めていたのか、疑問を感じざるを得ません。
【2】復旧に時間がかかりすぎ
それでも「段階的な導入を検討」するくらいの対策は取っていたようなので、少しは反省もあったのでしょう。それにしても「危機管理」として、トラブった時の手順はできていたのでしょうか?
システムリリースに失敗した場合、いかに早く復旧させるかの手立ても用意しておくのが当たり前です。また、原因究明とその対応がいかに早いかというのも、技術力のうちです。メンテをすれば必ずと言って良いほどトラブルを起こしてきた経験があるのですから、前提を「うまくいくこと」ではなく「トラブること」に置いて準備をしておいて欲しいものです。
昨年11月に東証システムを半日も停止させた同系列会社といい、当然やるべきテストケースを端折ったり、コンティンジェンシープランを立ててなかったりしてるんじゃないかとシステム会社としての質を疑われるような状態では情けないですよね。
【3】ユーザーに対する配慮の無さ
「障害情報報告ブログ」が置かれたのは、少しは経験が活かされたのでしょう。しかし、状況報告がお昼に1回のみ、2回目には機能限定とはいえ復旧のお知らせ。それっきりです。スタッフの方も徹夜で対応にあたり大変だったとは思いますが、状況もわからないままログインできずPCに張り付いていたユーザーだって大変でした。
電車が止まった時などもそうですが、止まっている事以上に原因や復旧の目処のアナウンスが無いことの方が苛立つものです。また、今回はブログ自体は閲覧できるが、コメントも トラックバックも受け付けない状況だったそうです。これらを行おうとしている二次的なユーザーに対してはまったく説明がありませんでした。もう少し自社のユーザーが求めているものを理解すべきでしょう。
また、配慮とは別問題ですが、今回もトラブルは有料版のみ。フリー版は使えるというのもユーザーの反感を増加させる効果を発揮したようですね。

これから3月28日のバージョンアップを目指すことになるわけですが、今度こそ経験を活かしてトラブルなしで、かつスケジュール通りに実施できるようにがんばってください。
今回も恒例につき、スタッフのブログにトラックバックを遅らせていただきます。「システム会社」を名乗るに恥ずかしくないスキルと心構えを持てるよう、精進してください。

(byぶらっと)

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